淡路市岩屋の棚田跡地 暇とお金がかかっても “庭づくりの道楽”ー
投稿No:10409
棚田を庭に変える 暇とお金がかかる 道楽と言われてもーー手間とお金もそそぎ込んだ「棚田の舗装」

造園 道楽としての価値

庭づくりは、「道楽」と言えるかもしれません。
手間ひまをかけることで、
その分愛着も湧きます。
そして、完成した庭を眺める喜びは、
何物にも代えがたいものです。

自己満足の道楽
淡路市岩屋で続けている
耕作放棄地を庭に変えるプロジェクト。
棚田の道は細く、軽トラックでは入れない状態でした。
土・肥料・資材を運ぶにも人力です。
車が通れるようになれば、雑草対策にもなり
庭づくりの効率は一気に高まります。

◆ 粗大ごみを片付け、搬入口を整備して「道」をつくる
耕作放棄地には、長年放置されていた
粗大ごみや産業廃棄物が数多く残っていました。
それを一つひとつ片づけ、
車が入れるよう搬入口を整備。
ようやく“道路づくり”へ進める状態になりました。
(過去ブログ:耕作放棄地の整備をし、車が搬入できるようになりました)
◆ 外枠づくりーー曲がりくねった棚田の道を丁寧に形に

最初の作業は、道路両脇の木枠づくり。
等間隔で木を打ち、カーブ部分も
一本一本丁寧に形を作っていきます。
棚田は地形が複雑なため、
真っすぐな道よりも数倍の手間がかかります。

◆ 鉄筋メッシュ → バラス敷き → コンクリート運搬

木枠ができると、
次は鉄筋メッシュを敷いて道路の強度を確保。
その上にバラス(砕石)を
トラックいっぱいに運び入れて敷き詰めます。

そして最大の課題がここから。
棚田の勾配が急すぎて、
ミキサー車は下段まで入れません。

解決策はただ一つーー
ミキサー車で練ったコンクリートを
軽トラックに移し、何度も往復する。

積んでは下ろし、また積んでは下ろす。
気の遠くなるような“人力輸送”で、
ようやくコンクリートを撒き終えました。

最後はスコップで表面をならし、
一本の道が形になりました。

◆ 「庭づくりは道楽だ」と言われても…止まらない理由

棚田の整備は、
手間も、時間も、そしてお金もかかる大仕事です。

「そんなに手をかけて、道楽ですね」
と言われることもあります。
それでも、
草を刈り、石を運び、土を盛り、道をつくるーー

こうした“地道な作業”の積み重ねこそが、
私にとっての何よりの楽しみなのです。

いつかこの棚田が、
美しい庭として形になる日を思い描きながら、
今日も少しずつ前へ進んでいます。
2025.12.05