和敬静寂を求めて、無動寺の近畿三十六不動尊第十番霊場の前庭にある、休憩所にいきます。
無動寺:近畿三十六不動尊第十番霊場:紅葉めぐり・今年の秋を目一杯味わう(2)
境内に休憩所があり、有料で、抹茶をいただくことができるようです。ちょうど紅葉見ごろですという張り紙もありました。
抹茶が500円です。静かなお寺で、紅葉を見ながら、しばし世間を忘れて、わびさびの世界に入ります。
中へ入っていくと、立派な石畳の庭と、茅葺屋根の建物がありました。
百年か二百年前の、静かな世界に入ったようで、この静寂に感心しています。参拝客もおらず、静かで情緒あふれる空間になっています。
これぞ日本文化。こんな日本文化の中で、抹茶をいただいたら、日本文化を研究している海外の研究家から、うらやましがられるかもしれません。
誰もいないので、ベルを押し、案内を待ちます。
しかし、ベルを押しても、誰も出てこないので、吊り下げられている警板を叩いて、「お願いします」と叫んでみても、反応はありません。
まぁここまで来たので、椅子に腰を下ろし、しばし回りの紅葉を、ゆっくりと見ます。
もう、山茶花(さざんか)が咲いていて、神戸の市街地よりやや、季節が進んでいるように思います。
よく晴れた暖かい日に、ここで抹茶をいただくのも風情があっていいかもしれません。冬になると、景色は素晴らしくても、少しお茶をするには、寒くて落ち着いていられなさそうです。
奥さんが、写真を撮ってくれました。茅葺屋根の手入れされたお庭には、不釣合いの写真でした。
もし、絵になるとすれば、和服で来て、綿入れの羽織を着て、お茶のお師匠さんのような風格があれば、似合ったのかもしれません。
2010年11月18日(木)