明石海峡 大阪湾と播磨灘 いかなご漁解禁 淡路市岩屋の高台から いかなご漁が見えます
投稿No:9489
今年のいかなご漁が解禁 淡路市岩屋の高台から いかなご漁が見えます 瀬戸内に春が訪れました
2023/3/4 神戸新聞NEXT より抜粋
瀬戸内に春を告げるイカナゴのシンコ(稚魚)漁が4日、
大阪湾と播磨灘で解禁された。
兵庫県水産技術センター(兵庫県明石市)から
7年連続の不漁予報が出る中、
初日は垂水、明石などは不漁の傾向が続く一方、
妻鹿漁港(姫路市)は一定の水揚げ量となった。
各漁港ではかつての数倍の高値で取引された。
大阪湾で操業する神戸市漁協からは、
夜明け前から漁師らが約60隻に乗って出漁。
午前6時20分の日の出を待ち、
一斉に網を投げ入れた。
垂水漁港(神戸市垂水区)には午前7時50分ごろ、
とれたてのシンコを積んだ漁船が姿を見せ始めた。
心配された水揚げ量は
昨年よりも1トン減の5トンだった。
入札では、仲買人らが透き通った
体長4センチほどのシンコを品定め。
1籠(25キロ)4万~9万円台と
約10年前に比べて数倍の値が続いた。
仲買人の工藤政広さん(61)は
「今年も回復とはほど遠い。
以前は帰ってきた船が、
海鳥を引き連れてくるほど取れたのに」
と厳しい表情で語った。
播磨灘に面する明石市の林崎漁港では、
初荷は1籠8万8千円の値が付いた。
初荷を買った仲買人の鶴谷真宜さん(43)は
「量は少ないが、混ざり物が無くて大きさも均一。
まさに炊きごろのいいシンコだ」と話した。
県内のシンコ漁は、1万~2万トン台の水揚げがあったが、
2017年以降は極度の不漁が続く。
漁獲量は21年が1467トン(速報値)、
22年は1665トン(同)と低迷。
資源保護のため、以前は1カ月余りあった漁期を
数日~約20日に短縮している。
(引用:2023/3/4 神戸新聞NEXT)
いかなご漁が始まると、
岩屋の私の家では、午前3時頃から
いかなご漁にでる漁船のエンジンの音が聞こえてきます。
まだ日の開けぬうちから
漁船は出航の準備をしています。
音がけたたましく騒々しく聞こえるので
未明のうちから目が覚めてしまいました。
明るくなって、明石海峡大橋の辺りを見ていると
岩屋漁港から出港した漁船が
いかなご漁をしている様子が見えました。
3隻が一組になって
いかなご漁を行っています。
2隻は左右に分かれて、いかなごを採る網を海中に広げて
船で引っ張っていきます。
いかなごが網にかかると2隻の船はまた合流して
網を引き揚げていかなごを収穫します。
獲れたいかなごは運搬船の船に引き渡されます。
運搬船は仲買人が待つ岩屋漁港へすぐに全速力で
いかなごを水揚げするように港に戻ってきています。
この様子は淡路市岩屋の高台から見えているので
いかなごがどのくらいの大きさに成長しているのか
気になってきました。
富島の魚亀商店に行ってみました。
魚亀商店では、
富島港で仕入れたいかなごを水洗いして
いかなごのくぎ煮を炊く準備をしていました。
今年のいかなごは昨年に比べると、さらに不漁で
25キロのひと箱が9~10万円するそうです。
小売価格にすると1キロ4000円ぐらいになります。
魚亀商店は
いかなごのくぎ煮を作る場所が別のところにあります。
すぐ向かいの場所なので、
調理場の方に行ってみました。
女将さんがいかなごのくぎ煮を
炊く準備をしている最中でした。
大きな鍋に醤油、砂糖、みりん、お酒を入れて
いかなごの味付けの準備をしていました。
この大きな鍋に、水洗いして
ザルに入ったいかなごを移して、ガスの火で炊き上げます。
炊き上がったくぎ煮は、扇風機で冷まします。
炊き上がってすぐに冷まさないと
パリッとした仕上がりにならないのです。
私も以前は、自宅でくぎ煮を作っていました。
奥さんと一緒に、二人三脚で作ります。
新鮮ないかなごを使用するのがポイントです。
水揚げされてすぐのものを使用します。
わたしが火の番をします。
奥さんは、いかなごを大鍋で水洗いをして不純物を流します。
釘炊きで基本的に守ることは、
一度入れたいかなごは、
絶対に混ぜて動かさないことです。
(過去ブログ:いかなごの釘煮炊きは、根気のいる作業です)
材料も調味料も同じなのに、
お店のいかなごのくぎ煮の味が違っています。
醬油の加減で辛くなったり、
砂糖の加減で甘くなったり
隠し味で香ばしくなったり、
それぞれのお店の秘伝があるようです。
いかなごのくぎ煮が今や貴重品です。
解禁日の前からくぎ煮の注文をしています。
出来上がったら三宮の会社のほうへ
送ってもらう予約をしています。
魚亀商店では、たくさんの予約を受けているので
これから大忙しのようです。
いかなごの漁ができる期間が、漁業協同組合の判断と
兵庫県の判断によっていつまでいかなご漁が続くか
初日にはわかりません。
おいしいいかなごのくぎ煮が届くのが楽しみです。