水泳部員の誕生日
県立大として、商大、姫路工大、看護学校の3校が集まる合同練習日です。
普段の商大キャンパスだけの練習メンバーに比べると、コースがフルコースになるほど部員が集まって、水飛沫も力強い練習風景になっています。
今年は、世界水泳はカナダのモントリオールで開催されます。県立大水泳部は、モントリオールまでは行けませんが、全国国公立大学水泳全国大会には何名かが出場する予定になっています。全国大会に出場する選手は、今日も力いっぱい練習に励んでいます。
水泳のコースは、一般的にトップコースにタイムの速い人が入ります。トップコースというのは、7コースあれば、4コースが真ん中になり、トップコースとなります。
決勝でトップコースに出場する選手は、予選で1番速かった選手にトップコースの名誉が与えられます。
左右の一番端の1コースはやや遅い人が集まって泳ぎますので、私はここに入れてもらって泳ぎます。
2600mの練習のあと、思わぬことが起きました。それは今日が部員の芝君の誕生日だったのです。
そこで部員の皆さんが、前もって用意をして、芝君にサプライズの誕生祝いをすることになっていました。
部員一同が突然ハッピーバースデーを歌いだしてケーキを持ってきたので、芝君は驚いています。
ケーキは手作りです。お店で間に合わせに買ってきたケーキではありません。この日のために女子部員の「オギャン」がケーキを家で焼いて持ってきました。
プールの風に今にも消えそうな状態の中で、人垣でブロックをし防風林を作り、3本のロウソクに火を付けて、芝君が一気に吹き消します。
みんなで拍手をしてお祝いをします。
持ち寄ったコメントには、部員の一人一人から、芝君にお誕生日のお祝いのメッセージを書いて渡しています。
ノートのページを走り読みしながら、芝君はとても嬉しそうに笑顔がいっぱいです。芝君は背泳ぎで全国国公立水泳競技大会に、兵庫県立大学を代表して出場します。
皆さんが相談して決めたお誕生日のプレゼントは、三宮であっちこっちの店を覗いて、予算と相談しながら決めたようです。
それは、プールで毎日使えるビーチサンダルでした。
ケーキの焼き具合も焦げ目が適当についていて、皆さんがおいしそうに食べていました。
突然のことでしたが、とてもほのぼのとした誕生会となりました。
誕生会のあと、松葉博雄は図書館へ行って資料を探します。試験中なので、図書館にはたくさんの学生が涼しい席に陣取りグループで問題を解きあったり、一人で黙々と勉強している学生が目立ちました。
私は私で、レポートと試験がぎっしりと詰まっていて、とても人事ではない状態です。
今日の探し物は、前期試験のための地域経済学の資料を探しに来てきます。