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1994年9月の沖縄県 Part1〜座間味(ざまみ)島〜

関連記事を見る → 【Part2】【Part3】【Part4】【Part5

1994年9月、夏のベストシーズンも終え、少し時間がとれたので、沖縄でも有数の珊瑚礁のある座間味(ざまみ)島へ行ってみました。 (→座間味村公式HP

座間味の海はマンタが現れ、ザトウクジラが泳ぐダイバーにとってはあこがれの海です。 この付近はたくさんの島が集まり、ケラマ諸島を形成しています。

まず飛行機で那覇に行きまして、那覇から村営の高速船に乗り、座間味島に向かいます。海の青い濃いさが違います。ジェット船に揺られて1時間もかからない近さでした。

予約をした民宿に行くつもりで、島の港に着くとこのあたりかと思いながらぶらぶらと宿を探してみました。

小さな島なので行けば分かると安易に考えていたので、宿の予約を書いた紙を忘れ、行けばなんとかなると思いながら、ここかなと思って入った民宿があります。


人の気配もなく、「こんにちは、こんにちは。」と繰り返し玄関で声を出していると、おじさんが出てきて「娘らは今、海に行っとる。」と、言われました。

それはアルバイトの女の子がいるのはいるが、暇なので海に遊びに出ているという理由らしいです。予約をしているので部屋に上がり、ちょっと荷物を置いてのんびりさせてもらいました。


人気もないけれどお茶もありません。予約をしたはずなのに何かおかしいなぁと1時間ほどすると不安になってきました。

よく日焼けして元気そうな娘らが2人、海から戻ってきました。どうやら都会からやってきて座間味の海にとりつかれ、民宿のアルバイトをしながら宿と食べ物を確保しつつ、暇な時には海に潜るような海洋民族的な生活をエンジョイしているようです。

確認をしてみました。「私はどうなっているんでしょうか。どうしてあまり愛想をしてもらえないのでしょうか。私はほんとにここに泊まるのでしょうか。」というような意味のことを遠まわしに尋ねてみると、どうも海洋民族のお姉ちゃん達も私のことを何か疑っているようでした。「どうしてこの人はこんなにずうずうしく人の家に上がりこんでいるのだろうか、何しにきたんだろうか。」というようなことです。

ちょっとおかしいので、外に出て公衆電話を探し、神戸の自宅に電話をして私が予約をとっている宿はどこか調べてもらいました。

そうしたら沖縄の民宿から「船が着いても予約のお客さんが来ないんやけど、どうなっとるんやろうか。」というような確認の電話があったようです。これで全て分かりました。

私は宿を間違っていたのです。大変失礼なことをいたしました。

大急ぎで荷物をまとめ、慌てて民宿を出て予約した宿へと向かいました。何も食べていなくて、部屋も汚していなくてよかったです。もし、これが都会のホテルだったら、部屋を入ったらもう只では出られません。

もうすでに夕方になり、今から予約した宿に行っても今晩の晩御飯に間に合うのか心配でした。

今度は立派なペンションでした。

ちゃんと予約リストにも名前が載っていました。「SHIRAHAMA」を仲村と間違ったようです。

どうして白浜と仲村が間違ったのか冷静に尋ねられると答えに窮するのですが、漢字2文字で他の宿が3文字以上とかカタカナ書きとか違っているように思ったからです。

宿に予約を取った時に電話では、宿は港のすぐ傍だと聞いていたので、港の近くの仲村に入ったのも理由のひとつです。

さっきと違ったきれいな部屋に通され、落ち着いて荷物をほどき、少し周辺を散歩してみることにしました。

付近の家は珊瑚礁の石垣に囲まれ、暴風対策をしています。


ブーゲンビリアが塀越しに伸びてこちらをに向かって咲いています。

狭い通路を通り抜けて港のほうへ歩いてみますと、ちょうど釣り船が帰港していた時で、おじさんに頼んで今日の釣果を見せてもらいました。

さすが座間味、魚の色合いが違います。どの魚もにぎやかな派手な色彩でした。

座間味島は島々に囲まれて、港は入江のように海に向かって開いています。


埋め立てをした小さな公園で、買ってきたオリオンビールの缶ビールを一人飲みながら、港に沈む夕日をゆっくり眺めて過ごしました。

気候は温暖そうで、台風以外には心配するようなこともなさそうだし、もしここに知った人でもいたら、そのままこの島に居ついてもいいなぁと思ってビールを飲みつつ、勝手な想像をしてみました。

南の果ての島と勝手に想像していたら、沖縄振興のため、たくさんの公共施設が建設されているようです。

都会の税金が離島に、街にもないような様々な恵まれた施設を作っているようなので羨ましく思います。

少し高い丘の上にあがり、このあたり一帯の景色を見ながら、今日の宿の失敗を反省しました。(・・・Part2に続く)

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