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沖縄県恩納村への沖縄旅行 その6「2日目〜釣った魚たちと愉快な人たちに囲まれて〜」


肉汁を飲んだ後、一旦、ホテルに戻りました。

携帯電話を持っていなかったので、奥さんは今頃どこにいるのかわかりません。そこで、ホテルに戻って奥さんの様子を見てみることにしました。

前兼久の集落は、まだ明るいので周りの風景がきれいに見えます。

まるでハワイのような雰囲気でした。

ハイビスカス、アサガオなどがよく咲いています。

集落の細い道を歩いていると、垣根越しに花が咲いているのが見えます。

沖縄は一日の中で、シャワーのように雨がさっと降り去っていきます。ハイビスカスは太陽が大好きな植物ですが、水も大好きです。

美しい花が少し露のような水滴を花弁に浮かんでいる様子は、まるで美人が露を頬に浮かべているようで、ハッとするほどの美しさを感じてしまいました。


ホテルに戻ってみると、奥さんは外出中なのか、部屋にはいませんでした。携帯電話で連絡を取ってみると、今、朝日会のテントの中にいることがわかりました。私と入れ違ったようです。

奥さんは、私が船で釣りに出かけている間に、金城さんのお宅にお邪魔し、金城さんの奥様と井戸端会議をしていたようです。


ホテルでシャワーを浴びて、潮を流し、新しい服に着替えて、さっぱりとした後、もう一度朝日会に出かけました。

さあ今日は自分で釣った魚で一杯やるぞ!と飲む気まんまんで朝日会のテントに戻ってきました。

奥さんも今日の肉汁をいただいて、とっても美味しいと感動していました。

ホテルに戻っている間に、包丁は進み、釣った魚の刺身が出てきました。


マグロ、グルクンなどの刺身です。お刺身をいただきながら、煮込み汁をいただくので、もうこれでおなかがいっぱいです。


日はまだ高く、椰子の木は風にそよいでいます。まだ6時にはなっていませんでしたが、日の強さは頬に残るほどのほてりを感じます。

芝生の周りに植えている椰子の木は、小さな椰子の実が付いていて、その一つが風に吹かれたのか、芝生に落ちていました。


これを拾って、テーブルに出して見せてくれました。

まるで大砲の弾のような形をしています。このぐらいの実でも植えると芽が出ますか?と尋ねてみると、このぐらいだとまだ無理ということなので、持ち帰りはあきらめました。



二隻の船が獲ってきた魚は、色んな種類があります。

この中で特に目を引いたのは、熱帯魚でもとても美しいといわれるハギの仲間であるモンガラカワハギです。


熱帯海水魚を飼育している人には、モンガラカワハギは是非飼ってみたい魚の一つに入ると思います。とても特長のある美しさがあります。

生きているモンガラカワハギの水玉模様の白さは、輝くような白さを見せてくれます。

釣り上げて何時間かの間に、白さは少しずつ退色しているように見えました。

これが水槽に泳いでいるととても値打ちがあるのですが、死んでしまっているので残念です。


夕闇も迫り、風は緩やかな温風を運び、一日の終わりが心地よい疲れを残してくれる中で、いよいよこれから朝日会の、沖縄の、おじさんたちのベストタイムが始まります。

色々みなさんが集まってきまして、これで話が弾んできます。


一方、台所では、魚をさばく作業が手際よく進み、今日の獲物であるグルクンを中心とした、雑多な魚をさばいています。

お家に帰って、奥さんが料理しやすいように、うろこをはがし、はらわたを抜き、水で洗い、すぐに煮つけでも、唐揚げでもできるようにして、ビニール袋に入れて、お持ち帰り用の用意ができています。



今日の料理長はホテルの料理をしている本職の李さんがやってくれました。さすが味付けはお上手です。

皆さんが、美味しい、美味しいと言ってくれれば、料理長さんは満足そうに、皆さんの顔を見回してニコニコしていました。


野菜も入ってきました。ウインナーを切り、しし唐と一緒に油で炒めて、皿に乗って出てきました。

この料理は、料理長の松田さんが野菜を料理してくれました。塩加減もちょうどで、熱々のウインナーを口にほおばり、ビールをいただきました。

もうたまらんですわ。


何人ものみなさんに分けるための魚の下ごしらえはどんどん進んでいます。

もう一人、富着さん(兄)が釣ってきた魚を見せてもらいました。きれいな色をしたレンコ鯛のようです。

この鯛の釣れる場所は、それぞれの独自の場所があるようで、広い海のように見えても、海の中に何丁目、何番地といったような特定の場所があるようです。


それからサメです。サメが何匹も釣れています。以前にサメの肝臓を酢醤油でいただいたことがありました。とっても強い精力剤です。

サメの肌は、硬さが強く、鮫肌と言われるように、ざらざらして、文化包丁ぐらいでは刃が立ちません。


刻々と周りは夕暮れに包まれ、もうしばらくすると写真も撮れないほどの夕闇の中に包まれていきます。

その前に少し距離を離れて、全体が写るような場所から今夜の朝日会の皆さんを写真に残しておきました。

ビール、焼酎、泡盛と、どんどんお酒が進み、私も皆さんと楽しい会話をしながら、今夜のこの一刻一刻を楽しみました。


飲みながら考えたのは、今日の釣り船で伊江島の沖に遊んだときのことです。

日は中天に昇り波を照らす
船は水面を走り白波を残す
海中の魚群は珊瑚礁に走り
一陣の風は頬を撫で南に去る

という歌を詠んでみました。今夜は最高の夜でした。