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沖縄県沖縄八重山地区・自然環境調査旅行記 最終話「さようなら鳩間島」
2005年7月7日(木)、いよいよ最終日です。
朝起きると、すがすがしい風が浜からあがってきています。
バンガローを出て顔を洗い、歯磨きをし、そして海辺の見える食堂のほうに歩いていきました。目の前の海を見ながら、同宿の人たちと朝ごはんをいただきました。普段食べる献立と変わりは無いのですが、なぜかとてもおいしく感じます。
また風の通りのある芝生へ行くと、木と木の間から雲が流れていくのが見えます。
時々虫が寄って来るので、うとうとしながらまた目を覚まします。段々と帰るのが近くなっているのが自分にもわかります。
もう一度、加治工さんのお店に行ってみました。女将さんがお茶とヨーグルトを出してくれました。
珈琲はやや濃い目の珈琲でした。やや濃い目の珈琲を飲んで、ちょっとトイレに外に出てみると衣装ケースの中に、大きなヤシガニがいるのを見つけました。
びっくりして「これはどうしたのですか」と聞くと、蕎麦田さんが昨日の3時か4時に捕まえたということでした。
蕎麦田さんと二人でこのヤシガニを捕獲した環境に近いような場所を探して、自然の中にリリースしてあげました。
ヤシガニはありがとうとも言わず、一目散に草の茂みの中に逃げて行きました。今度は人に捕まらないように大きく成長してください。
朝10時50分の船に乗って鳩間島を去ります。
加治工さんの作られた「鳩間の港」の歌のように、又会う日を楽しみに、お別れとなります。
♪船は行く行く 鳩間の港
手を振り涙 ほろりおち♪
♪又の会う日を楽しみに
さようなら さようなら 手をふれば♪
♪船は行く行く鳩間の港♪
『鳩間の港』 作詞・作曲 加治工 勇
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安栄観光の船に乗る前に記念撮影を撮ります。
女将さんとは「またね」ということで握手をしました。
女将さんは私のHPを昨日見てださったそうです。楽しいHPを作りたいと約束をしてきました。加治工さんにもCDを毎日聞きますからねということでお別れしました。
わずか2泊3日でしたが、素晴らしい研究調査の成果を得ることができました。
荷物を背負って船に乗り込みます。蕎麦田さんが身軽なので、荷物はどうしたのですかと聞いてみると、島の郵便局で荷物を小包にして送ったそうです。さすがに旅慣れています。
全員が乗り込むと、船が動き出します。
高速船ですからあっというまに鳩間島を離れていきます。
人口50人ほどの小さな島は意外とトラブルがあることが分かりました。
それは、今でこそたくさんの食糧が外から供給されますが、本来はもっとも過酷な生存環境だったように想像します。
そのために食べ物や水やあるいは何かを巡って激しい戦いがあり、その名残があります。今なら民宿のお客さんの取り合いがあるようです。
石垣に着きました。飛行機に乗るまで、まだちょっと時間があるので、お土産を買ったり、お昼ご飯を食べたりします。
石垣の市場に行きます。
1階の方では、石垣特産の果物や魚を売っています。2階はお菓子や民芸品を売るお土産屋さん、3階に「いちば食堂」という食堂があります。
3Fの食堂に、調査隊一同集まって、お昼をいただきながら、鳩間島での成果とこれからの調査・研究の予定について話し合いました。
まず、鳩間島での成果を祝して、オリオンビールで乾杯しました。そして私は海蛇の料理を勧められたので食べました。海蛇の燻製のようなものがぶつ切りにして出てきました。これはとても精がつくそうです。
食事の後は、外に出て、土産物を買いました。沖縄ならではの果物や野菜を選んで、宅配便で神戸の自宅に送りました。
ここで、蕎麦田さんたち一行とはお別れになりました。私は、今回が初めての参加でしたが、皆さんのお陰で大変有意義な体験となりました。ありがとうございました。
飛行機は3時15分のJTA、日本トランスオーシャン航空の那覇経由の関西空港行きです。
石垣空港では、七夕イベントということで、従業員の方が浴衣を着て接客していました。
待合ロビーでは、女性スタッフが手作りのサーターアンダギー(沖縄風ドーナツ)とサンピン茶を振舞い、男性の従業員の方が、三線を弾いて沖縄の歌を歌っていました。
大変いい雰囲気です。これだと、待ち時間も何の苦もなく楽しく過ごすことができます。
顧客サービスの実践例としてとても参考になりました。
いよいよ、飛行機は石垣から飛び立とうとしています。
那覇で給油をしてそれから関西空港へ行くということなので、少し時間がかかります。
今回の調査では、ヤシガニの生態についてかなりの成果がありました。そして、石垣島や鳩間島の海の中も観察して、ヤシガニを取り囲む沖縄八重山地区全体の環境についても理解が深まりました。
離陸すると、白保の珊瑚礁の海が眼下によく見えました。
飛行機は、石垣島を離れ、途中那覇に寄り、そして関西空港に向かいます。
淡路島の東側を通り、完成間近の神戸空港を見下ろします。もうじき、この新しい神戸空港から沖縄に飛び立つことが出来るかと思うとワクワクします。
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