神戸・三宮でさんプラザコンタクトレンズを経営する社長松葉博雄のホームページ|沖縄研究室−沖縄にあこがれて35年−
神戸三宮でさんプラザコンタクトレンズを経営する社長松葉博雄のホームページ
松葉博雄の沖縄研究室

>>「松葉博雄の沖縄研究室」 top

 

こちらのページは新しい松葉博雄のブログページに移動 します。

移動しない場合はこちらから

 

沖縄県沖縄八重山地区・自然環境調査旅行記 その11「ヤシガニ観察」


会長の蕎麦田さんとは、このたび初めてお目にかかりました。なかなかの芸術家です。

それはどうして感じたかといえば、まずヤシガニ研究会の会員証のデザイン、ヤシガニ研究会公認のTシャツ、オニダルマオコゼのTシャツなどのデザインは、全て蕎麦田会長が自ら描いて、彩色しています。


オコゼやヤシガニの愛嬌のあるデザインは、見る人にかわいいという感じを抱かせ、好きになってしまいそうな特徴をとらえています。


夕暮れ時、絵になるような風景がありました。恋にやつれた若い娘が、恋しい人を慕いながら、夕暮れの浜辺に向かって、恋の歌を三線で爪弾いているのです。

誰が見てもこれは恋に憑かれた若い女性のように見えました。しかも、きっと失恋です。

こういうときには、寅さんのように、さりげなく声をかけ、「姐さん、どうしたんだい。やけに寂しそうじゃないか、辛いことがあったんなら何でも話しちまいな。」と言いながら身の上話を聞いて、人生の機微に関わる話しに進むところです。

そのように頭の中ではちゃんとシナリオができて、声をかけてみれば、「練習しているだけです」と、あっさりしたものでした。

西の島の夕方は、遅くなってもまだ明るく、暮れそうで暮れません。

今夜の食事は7時ということで、加治工さんのところとマイトウゼではすぐ近くですが、食事はヤシガニ会の人たちとは、別々になりました。

マイトウゼの食事の場所は、海が見えるテーブルに各自が食事を運んで、そしていただきます。


一緒に食べるのも何かの縁で、どんな人がいるのかと、見回してみると、11名の今日の宿泊者がいます。

ほとんどの方が色の白い方ばかりです。この土地かな〜と思われるような方はいません。そのうち追々声をかけていきます。



食事の後、加治工さんのお店に再び集合します。

いよいよ本来のヤシガニ研究会の活動を控え、段々緊張感がみなぎっています。


時間もほどよい頃になり、ぼちぼちヤシガニが石垣から出てくる頃合いとなってきました。

研究会の正しい出動態勢は、行く手を照らすヘッドランプを頭に装着し、手に手袋をはめ、かまれても指が切られないようにして、出発です。

私は手ぬぐいを手袋の代わりに持っていきます。

だんだんと暗闇に入って、しばし行動を止め、音を潜めて周りの音に耳を傾けてみれば、確かにヤシガニがいます。さすがに会長さん、蕎麦田さんは次から次へとヤシガニを見つけています。

暗闇に目が慣れてくると「あ、ここにもいる」「ここにもいる」という声が聞こえてきました。

あまり1キロ以上の大きなものはいません。ほとんどが小さなものです。

もちろん私たちは見るだけで、獲っても放してやります。

大きなヤシガニがいないということは、こんな離島でさえ、かってのような1キロ級の大きなヤシガニはめったにいなくなっています。

これは、島で食べるだけでなく、島の外に販売用に捕獲して持ち出す人が増えたからです。現に、那覇の牧志の市場では今でも箱に入れて縛られて売られています。

1キロの大きさに育つには、およそ10年の歳月がかかり、小さなサイズが大きくなるまで、だんだんと捕獲対象が小さくなっていくことが心配です。

もう10匹以上見つけました。大きいのはいません。

ヤシガニの生態はまだ分からないことばかりです。何を食べているのか、そして、どのように交尾をするのか、海に入ってまた陸にあがってくる時のルートなどもまだわかっていません。もちろん寿命もまだ分かりません。


今日は月の光もなく、星空だけのとても暗いお天気でした。おかげで、星がとてもきれいに見えました。

北斗七星がどこにあるのか、北極星がどこにあるのかということもすぐに分かりました。神戸では味わえないような満天の星空です。天の川も出ています。

調査の結果は、沢山のヤシガニを発見することができ、少しでもれまでわからなかった生態についても、手がかりがつかめました。

一同、研究成果に大満足で、加治工さんの宿に戻って祝杯をあげました。もうすでに時間は12時をまわっていました。

ヤシガニを見て、これだけ喜ぶ人がいるなんて、世間の人は信じてくれるでしょうか。明日の夜もまた行きます。





沖縄研究掲示板

皆様のご意見・情報ご感想を
お寄せください。