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沖縄県沖縄八重山地区・自然環境調査旅行記 その4「新石垣空港建設問題」


まず、右の写真をご覧下さい。

これは、飛行機の窓越しに撮影した、白保の海の珊瑚礁の写真です。

私は沖縄に行けば、どこにでも珊瑚礁はあるものだと信じていました。ところが、本島で有名なビーチには、ほとんど珊瑚礁は見られませんでした。

土地の人に聞いた話では、戦後から海洋博までの時期には、珊瑚礁は本島の各地でも見られたそうです。

ところが、ある時期から急激に珊瑚礁は壊滅しました。それは、ブルドーザーで土地を掘り、赤土が雨で海岸に流れ、珊瑚を死滅させたようです。

珊瑚礁は自然環境のバランスの上に成り立っているので、環境が崩れるとあっという間に本島では消えてしまいました。

沖縄に子供たちを連れて、見たことも無い珊瑚礁を見せてやろうと思って、夏休みに行った時、どこにも珊瑚礁はなかったことの辛さを忘れません。

次の世代にも、なんとか伝えたいものです。


空港からホテルに向かうタクシーの運転手さんに、「新しい空港はどうなりました?」と聞いてみたところ、驚いたことに「作ることになった」という明るい声で答えが返ってきました。

驚きました。新しい空港を作ることになったことを知りませんでした。世界的に広がった建設反対運動の結果、てっきり建設は中止になったと思い込んでいたのですが、白保地区の少し北、カラ岳というところに、珊瑚の海にはみ出さないで作るようです。

http://www.pref.okinawa.jp/shin-ishigaki/index.html

白保地区の珊瑚の海で泳ごうと、ホテルから白保に向かうために乗ったタクシーの運転手さんにも同じように聞いてみました。「新しい空港はどうなったんですか?」

すると、「やっと作ることになったよ」という答えでした。どうやらこの運転手さんは建設賛成派のようです。

もっと聞いてみると、「わずか1000人足らずの漁民が反対運動を起こしてねぇ。島に住んでもいないくせに、あちこちから反対を叫ぶ人が集まってしまって大変だった」というようなことを言います。

賛成派にとっては、反対運動はとても邪魔に感じたようです。

建設計画が持ち上がって30年。親子兄弟、親戚の間柄でも、賛成派・反対派と別れてしまい、人間関係をゴシャゴシャにされてしまったと言っていました。

同じようにダム建設問題でも、小さな村が、今までみんな仲良く暮らしてくたのに、賛成派・反対派に分かれてしまい、自然を壊される前に人間関係を壊されたと書かれた本を読んだことがあります。


石垣空港に飾ってあった航空写真です。

石垣島と西表島の間には、石西礁湖と呼ばれる珊瑚礁の群落が広がっています。

左側が西表島、その間に竹富島などの小さい島が沢山あって、右側が石垣島です。


海の埋め立てによる空港建設は阻止されたようですが、新しい建設予定地も海のすぐ側です。きっとその近くでは赤土が流出し、珊瑚はダメになってしまうでしょう。

森を拓いて畑にすると、赤土が川を伝って海に流れ込みます。

もちろん畑で農業を営むことによって生活している人がたくさんいることはわかります。


バブルの頃にはゴルフ場も沢山作られたようです。もちろん自然環境にとってみていいはずはありません。

しかし、これも観光産業として仕事にしている人がいます。

自然の環境を保護することも大切ですが、人間の生活や仕事を保護することも大切です。どちらが優先されるのでしょうか。ここが環境問題の難しいところです。