みかんの時はりんりんは皮がむいていなければほとんど反応しませんでしたが、今度は中身が外から見える食べ物をシースルーの袋で見た場合は匂いで反応するのか、見て反応するかを確かめる実証実験となります。
有馬名物、手焼き炭酸煎餅は袋から出して、小袋の状態で、煎餅であるということがわかる状態でりんりんの前に広げてみました。
まず、りんりんは好奇心を示し、袋から出した状態でただちに寄ってきます。
りんりんは近づいて匂っています。シースルーですから、中身は食べたことのある煎餅であることはわかるはずです。
そして、これは袋のままでは、外から食べられないということがわかると、みかんと同じようにやはり反応がいまいちでした。
ずっと興味なさそうだったので、これでは実証研究が進まないので、ひとつ変化をつけるためにひとつの袋を開けて炭酸煎餅を取り出してみました。
そうすると、りんりんの反応は俄然変わってきました。もうりんりんは、平静さを取り乱して、もう態度は落ち着きもなく、さっきとは打ってかわった様子で「ちょうだい、ちょうだい」が続きます。
少し高く手に取ってみると、りんりんはジャンプしてまで取ろうとしてきます。先ほどは、自分がその気になれば、すぐにでも噛めたビニール入りの煎餅の時と大きく反応が変わってきました。
さらに少し、煎餅の位置を高くしてみました。そうすると、りんりんは床に腰を落とし、躍動的な跳び上がる体勢をとりました。
そして、ジャンプして、見事に、手の煎餅をかぶりついて取ることができました。
いろいろと、工夫を重ね動かない、進まない、実験をなんとか成果を得ようとりんりんよりは私のほうがいつの間にか実験にのめりこんでしまいました。
この実証実験で言えることは、袋入りであれば、シースルーのように、たとえ見えていても、あるいはみかんの実のように見えていなくても、ほとんど反応しないlことがわかりました。
それが、即食べられる状態であれば、態度は一変して熱狂的な状態になってくる。ということがわかりました。
もしもう少し知恵が高ければ、皮を破って中身を取り出すというところまで進むのではいかと思います。チンパンジーの実験ではバナナを渡すと皮をむいて食べるそうですが、りんりんはまだ自分で皮をとってみる、袋をはがすというところまでは、いっていませんでした。
この実験はりんりんの知識水準を調べることになったのか、あるいは、犬全体に対して言えることなのか、経験則が適応できるのか、まだまだ研究の先が深いということが言えると思います。
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