松がきれい 海がきれい 空がきれい 空に架ける橋 天の橋立

投稿No:8278

天橋立は 松がきれい 海がきれい 空がきれい 空に架ける橋 天の橋立

空に架ける橋 天の橋立

 

天橋立

神話や伝説にでてくる橋は、人が橋に架ける夢を語っているように思われます。

「天橋立」の言い伝えは、

日本列島をつくったとされるイザナギの尊が天に上る橋をつくったが、

それが横に倒れて天橋立になったという内容です。

世界の神話を見ても、たとえば、空に架ける橋が、神が天に昇る橋であるといった神話が多く、

そのほとんどは、空にかかる虹を天と地を結ぶ橋としています。

出典 鹿島建設 橋の歴史物語

空に架ける橋 天の橋立 古文の思い出

大江(おほえ)山 いく野の道の 遠(とほ)ければ
     

まだふみもみず 天の橋立

和歌にも詠まれた天橋立に来ました。

ケーブルカー ケーブルリフトに乗って、笠松公園に登り、上から天橋立を見てみます。

高校の古文の授業のとき、先生から聞いた天の橋立の逸話です。

この和歌を詠んだのは、和泉式部の娘の小式部内侍(こしきぶのないし)です。

小式部内侍の和歌は、あまりに上手だったので、

ひょっとするとお母おさんの和泉式部の和歌を、

小式部内侍が自作と言っているのではないか、と疑問視されていました。

そんな疑惑を晴らす機会がありました。

小式部内侍が和歌を詠み合う会に招かれた時のことです。 

同席した藤原定頼が、今日の歌は誰にお願いするのですか? 

お母さんのいる丹後の国へは、代作を頼む使いは出されましたか? 

と意地悪な声掛けをしました。

そんな場面で小式部内侍が即興で歌ったのがこの歌です。

大江山へ行く野の道(生野の道)は遠いので、まだ行ったことはありません。

「踏みもみず」と「文も見ず」を掛け、手紙なんて見たこともありません、と否定しています。

こんな見事な和歌を即興で詠むことで、小式部内侍は、

これまでの疑惑を払いのけて 実力を証明してみせたのです。

こんな逸話を思い出しながら、ケーブルカーに乗りました。

天橋立の出現

2万年前、現在の宮津湾にあたる一帯は完全な陸地でした。

河川からの流出土砂の堆積が無ければ、7,000年前までは天橋立の原型すらなかったそうです。

6,000年前の縄文時代に海面が上昇し、海底に砂州が形成され始めました。

およそ2,200年前に発生した地震によって大量の土砂が宮津湾に流入し、

ちょうど海面が低くなった時であったため海面上に現れました。

その後、江戸時代後期から明治時代前期にかけて小天橋から形成されました。

天橋立の発達

平安時代から江戸時代中期にかけて、

宮津湾の海流によって砂が供給され続けて大天橋が完成しました。

何千年もの歳月をかけ自然は神秘的な造形を作り出しました。

景観問題

国土交通省 国土画像情報によれば、

近年、天橋立は侵食により縮小・消滅の危機にあります。

戦前までの砂州は、現代よりスリムで弓なりの美しい曲線を描いていたとされ、

戦後は以前より歪に変形してしまったといわれています。

戦後に河川にダムなどが作られ、山地から海への土砂供給量が減少し、

天橋立における土砂の堆積・侵食バランスが崩れたことが原因です。

さらに、港湾に防波堤が設けられたことにより漂砂が遮断されたことが原因であるとされています。

(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

笠松公園では、皆さんが順番を待って、

股のぞきをしているので、私も股のぞきをしてみました。

確かに、絶景です。まるで空に橋がかかるように見えました。

ここだけで帰るのは、もったいないような気持ちです。

しかし、時間も限られているので、股のぞきを終えるとリフトで下山です。

昔のことを思い出しました。

子供たち3人を連れてここへ来た時の思い出です。

公園には、遊園地の乗り物があって、子供たちが乗りたがっていました。

しかし、お金が勿体なかったので、適当に切り上げた思い出です。

天の橋立は子供に見せても、それほどは感動しません。

子供たちが興味を示すのは、非日常的な事象です。

たとえば、ディズニーランドやUSJ等です。

それとは反対に高齢者になると興味があるのは、自然のリアルな景観です。

前の席に乗っている奥さんはどうでしょうか?

リアル派か、バーチャル派なのか、尋ねてみないと分かりません。

15年前に、会社のバス旅行で、天橋立に来たときは、リフトには乗っていません。

天橋立の松林をみんなで散策しました。

2004年11月の社員旅行

従業員慰労会

あれから、15年経ったのですが、つい最近のように思えました。

天橋立も、来てみれば思い出の地であることを実感しました。

2019年5月23日(木)