コンタクトレンズのジョンソンエンドジョンソンはアルコン、ボシュロムから追撃を受けてシェア争いは激戦状態になっています。

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コンタクトレンズのジョンソンエンドジョンソンはアルコン、ボシュロムから追撃を受けてシェア争いは激戦状態になっています。J&J、アルコン、ボシュロムの外資系三社(JAB)を迫撃するのはメニコンとシードの国内企業二社です。

コンタクトレンズに関する市場動向調査 矢野経済研究所

コンタクトレンズのジョンソンエンドジョンソンはアルコン、ボシュロムから追撃を受けてシェア争いは激戦状態になっています。支払日は情報交換日

11月の支払日です。

11月はコンタクト・メガネの両方ともオフシーズンです。

どのメーカーも、例年11月には良い話が聞かれません。

メニコンの安部優部長、山本覚課長、溝上竜一係長の三人が集金に来られました。

集金だけなら、三人も揃うことは必要ないのですが、支払日の日には、

各メーカーから情報収集の日に当てているので、月末の支払日には、

各社とも最近の情報を用意して教えてくれます。

メニコンの定期交換型ハードレンズ

メニコンには、新製品がいくつか予定されていますが、まだ正式には公表できません。

11月に日本初の3ヶ月定期交換型のハードレンズ、フォーシーズンが新発売されたばかりです。

最近では、コンタクトレンズを初めて装用する方は、

ほとんどの方がソフトレンズの使い捨てレンズを選んでいます。

このため、ハードレンズのフォーシーズンが市場に登場してもユーザーが

フォーシーズンに関心をもつことは極めて少ないのが現状です。

私は、初期のハードレンズの時代からコンタクトレンズの装用を始めたので、

フォーシーズンを装用してみて、その装用感の軽さに驚きました。

装用感が軽い、つまり異物感が少ないハードレンズなら、

コンタクトが初めての方もフォーシーズンからスタートしてもいいのではないかと思いますが、

そうならないにはわけがあります。

コンタクトレンズを選択する事をフィッティングといいます。

使い捨てレンズは、レンズデーターの選択肢が少なくフィッティングはとても単純です。

これに対してハードレンズはデーターが多く、

複雑でベストフィッティングには経験と技術が必要です。

このハードレンズのフィッティング技術を会得しているフィッターは、

時代の経過と共に眼科及び販売店では少なくなっています。

この為、経験不足のフィッティング担当者は、

あえてハードレンズに取り組もうとしていないのが現状です。

トライアル用レンズの取り扱い

シードの中野隆一さんと、池田永加さんからコンタクトレンズ協会からの

「トライアル用コンタクトレンズの流通に関する自主基準」制定のお知らせという情報を頂きました。

何のことなのか尋ねてみると、使い捨てレンズのフィッティングにテストレンズを使います。

テストレンズは通常販売用の使い捨てレンズと全く同じレンズです。

そこで、一部の販売店ではテスト用のテストレンズを大量に

メーカーに要求しているところがあるとのことです。

通常、テストレンズの比率は販売レンズに対して数%で、

多くても10%を越えることはないようです。

それが販売レンズの40%、50%もテストレンズを要求しているところがあるそうです。

メーカーとしては、テストレンズをどのように使用しているのか、

強い関心を持ってこんな使い方はしないで下さいという自主基準を制定したそうです。

スマホが現代病を生んでいる

シードからは日経ビジネスにシードの浦壁昌広社長が取材を受けて、

記事になった抜き刷りを頂きました。

スマホの普及で、小さな電子文字を見る機会が増え過去に比べて、

早い年代から近点が見えにくいという方が増えています。

これはもう現代病です。スマホは、たいていの人が使っています。

小学生の近視が増加傾向

早い例では、小学校から家庭との連絡用に使っている児童もいます。

子供達にも変化が起きています。

小学生の近視がとても増えているという報告があります。

裸眼視力0.3%未満の子供(小中高生の割合)のグラフを見てみると、

小学生は年々と増えて8.7%にまで増えています。

中学生高校生は、ゲームが流行りだした1997年に近視が急増し、

2007年ごろ、一旦落ち着いたものの、現在はまた30%ほどにまで増加しています。

シードは、サークルレンズにも力を入れています。

ブランド名は、ジルスチュアートです。

テレビ広告も、積極的にしているそうです。

11月の成果について、シードが力を入れている、フレックスが好調です。

どのくらい好調なのか、詳しい数値はマル秘です。

アルコンの生レンズ

アルコンの延岡義満さんは、今日は一人で集金に来られています。

アルコンの11月の成果は『生レンズ』が好調です。

生レンズの名称は、ビールに生ビールという表現がありますが、

コンタクトレンズで生という表現を使うのは奇抜なアイデアです。

2019年の秋には、アルコンはノバルティスから分離独立します。

アルコンの事業はコンタクトレンズと、医療機関への二つの事業部が収益の柱になります。

現在はコンタクトと医療機器の社内比率は、互角のようです。

二つの事業部が競い合って、社業を発展させようとしています。

その場合、コンタクトレンズと医療機器の二つの事業部では、

人的交流もあるようなので、もしコンタクトレンズ事業部から、

医療機器事業部へ人事異動があった場合は、

新たに医療機器の勉強をしなければならなくなります。

ボシュロムのアクアロックス

ボシュロムの嶋岡邦寿さんから、先日我が社に来られた、ジャンニ・コッサー社長が、社長研究室の記事を閲覧して、大変喜ばれたそうです。

もちろんジャンニ・コッサー社長からも、

嶋岡邦寿さんを通じて、お礼のコメントがありました。

ボシュロムの11月の成果は、「アクアロックス」が好評だったそうです。

そうするとアルコンも、ボシュロムも、シードも好調なので、

どこかがその影響を受けているはずです。

その会社はどこなのか? 想像したとおりでした。

迫撃を受けるJ&J

ジョンソン・エンド・ジョンソンの菅野伸宏さんは今月も一人で集金です。

大橋敬之さんが本社で会議に出席しているからです。

ジョンソン・エンド・ジョンソンもこれから新製品が用意されているようです。

どんな新製品なのかは、知らされていません。

ボシュロムとアルコンが、ジョンソン・エンド・ジョンソンを追撃してきているので、

J&Jとしてもその対策を考えるのは当然です。

噂では、J&Jは最近市場シェアを落としていると言われています。

そこで、経営トップは反撃を考えているはずです。

どのような反撃策を考えているのかは分かりません。

想像出来るのは、これまでの経営戦略の見直しです。

取引先や販売店から不評である経営政策を見直し、

新たな経営政策を提言するのではないかと予想します。

メーカーがインターネット通販を主催することで眼科医会から嫌われ、

あまり支持が得られていないのに

ジョンソン・エンド・ジョンソンが拘っているのは

インターネット通販のオンラインストアです。

オンラインストアに執着すると、ジョンソン・エンド・ジョンソンを支持してくれる

医療関係者からの反発は、続きそうです。

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2018年11月30日(金)