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沖縄県沖縄八重山地区・自然環境調査旅行記 その5「石垣での調査隊の懇親会」

2005年7月4日の夕方、今回の沖縄八重山地区自然環境調査のメンバーが石垣島に揃いました。

北は北海道の気象庁寿都測候所の伊藤さん、南は現地石垣島から独立行政法人水産総合研究センター八重山栽培漁業センターの與世田さん。


さらにヤシガニ研究会会長の蕎麦田さんと、正岡さん、有田さん、それに鳩間島の田代さんなど、自然環境保護に詳しい人たちが、これからの環境問題を一緒に考えていくために懇親会を持ちました。


懇親会の会場となったのは、石垣島の繁華街にある「湖南(こなみ)」という、郷土料理を出してくれるお店です。

表に出してあるメニューの看板を見ると、沖縄らしい郷土料理や地元の食材を使ったメニューがずらりと並んでいます。



おいしかったのは、石垣牛のにぎりです。生の牛肉とは思えない、まるでマグロのトロの握りのような食感でした。

大変珍しいので、一皿いただいてみました。これが地元のオリオンビールととてもよく融合しあって、お口の中で沖縄同士が握手しているほどよくなじんでいます。

ハブの唐揚げもあります。ハブの唐揚げは骨ばっかりで何を食べたのか、よくわかりませんでした。これは、食材としてよりも、精力剤としていただいているようです。

ヤシガニ研究会の一つの考え方は自然保護であり、もう一つは産業保護です。自然保護と産業保護が1つになるにはどうすればいいかということを熱く語っています。

ヤシガニは、地元の人たちにとっては、古くからあるおいしい料理であり、それがだんだんと減少してくることは、そのうちヤシガニが食べられなくなるということにつながります。

一方、なぜヤシガニが減少しているのかという面から考えてみれば、ヤシガニを減らしているのは、食べるために捕っているからだけではありません。

ヤシガニは産卵するときには、数万個のタマゴを海に産んで、そのうち数%が育つだけでも、ヤシガニの絶滅を防ぐのに十分な数となるはずです。

問題なのは、堤防が出来、陸から海に出られない、海から陸に戻れないという人間の作った工作物が、ヤシガニの育成に大きく障害となっています。

さらに、道路、埋め立て、自然破壊などが複数に重なり合い、ヤシガニが生きていく環境を壊しているようです。

問題なのは、ヤシガニの生態がまだ謎であるため、どのようにすれば、ヤシガニを絶滅から防いで、さらにこれまでの沖縄料理に使われてきたヤシガニを観光資源として活かし、持続的な発展ができるかと言う問題です。


独立行政法人の水産総合研究センター八重山栽培漁業センターの與世田さんは、、このヤシガニ研究会の意見に賛同して頂いていますが、実際には国がどのように保護していくかということを考えていて、既に100個の固体を捕まえていてそれに番号をつけてどのように今絶滅にせまっているかを調べています。

もし、培養が成功すれば、絶滅から観光資源へと一挙に問題は解決できます。

そのためには生態調査から始まります。

ヤシガニは成長までに10年以上はかかります。これを産卵から育成、出荷まで、事業として行うには、牧場で牛を育てる以上の年月がかかります。

これでは、ヤシガニは事業として成り立ちません。できることなら増やすことや、成長させることは自然にまかせ、ヤシガニの持つ生命力を応援してやることで、毎年一定水準の成熟したヤシガニを確保するシステムを作ることです。


それにはどうやってこの事業を成立させるのか、マグロのようにある程度自然の中での生態がわかった上で、どこに手をかけて人間がヤシガニを増やすようにしたらよいのか、この研究は始まったばかりです。


ヤシガニは脱皮すると言われています。したがって捕獲したヤシガニに印を入れて放しても、脱皮をしてしまえば、印は脱いだ殻とともになくなってしまいます。

そこで、捕まえたヤシガニに認識を入れることが難しいのです。


それからいつ海から浜にあがって、丘にあがってそれが殻をもつのかもたないのか、そういうのが全く分かっていません。

ヤドカリと似ているのは応用ができないのですか。できないようです。


ヤシガニというのは産まれた時はまっすぐのようですが、ヤドカリは曲がっていて貝に入ります。

ヤシガニも貝が必要なのかどうかも分かっていない。ヤシガニ研究会の答えでは、入れるのではないかという意見でした。


議論はますます白熱します。しゃべっていると喉が渇きます。

石垣でよく出てくる泡盛は「請福」です。


北海道の寿都測候所から来てくださった気象庁勤務の伊藤さんです。熱心な沖縄ファンです。

日焼けと泡盛の影響ですっかり真っ赤になってしまいました。