やさしい滝:轟の滝・滝公園 厳しい滝:ター滝 対比すると 第174回沖縄訪問記(8)

投稿No:8358

轟の滝(とどろきのたき)の滝公園では、子供たちが安心して水遊びできるように整備されています。 第174回沖縄訪問記(8)

やさしい滝 轟の滝 滝公園

名護市に向かって、国道58号線を北上する途中に、轟の滝の案内版が見えました。

昨年ター滝に行った体験が良かったので、轟の滝に行ってみることにしました。

轟の滝は、名護市数久田川の河口から、南東に約4.3km遡った所にあります。

久志岳と辺野古岳を源とする水が、巨大な岩の間から流れ落ち、水しぶきの飛び散るときの轟音が、轟を連想させます。

案内書を読むと、滝の高さは約28m、滝壺は幅約8m、深さ約1.5mあります。

轟の滝の景観の素晴らしさは昔からよく知られていたようです。

滝までの道は、整備されていて、幼児、高齢者にやさしい滝です。

入場料は200円でしたが、それなりに整備費がかかっていました。

琉球王のお気に入り

1804年には、琉球国王の尚灝王が、この地に納涼殿を建てて景色を楽しんだと伝えられています。

暑い沖縄の夏には、天然の避暑地です。

明治36(1903)年の琉球新報の『山原新聞志』にも「名護行くなら、ぜひ数久田轟をみるべきだ」とあり、時代を経てもその経過のすばらしさは変わらず、昭和31(1956)年には、沖縄県の名勝に指定されました。

轟の滝 巨大な一枚岩

滝の水側にある岩は、一つの岩の固まりです。とても大きな岩です。

古来より、日本では、滝でも木でも、岩でも、大きくなると神様が宿ると信じられて祀られています。ここまで大きいとご神体です。

やさしい滝 滝のそばまで遊歩道

轟の滝は、名前のとおり、滝のそばに立つと滝の音が周りに轟くように大きな音が響いてきます。

この滝の高さはおよそ28mなので、水のしぶきが周囲に飛び散って、霧を生じたようで、涼しさを感じました。

ここから流れて滝の周りには、小川ができています。 

その小川の水を利用して、以前には水田があったそうです。

川の流れには、魚や昆虫がいて、子供たちが遊ぶにはとてもいい環境です。

やさしい滝公園でも 自己責任

渓流に降りていく場所があります。

そこには、「自己の責任において、ここから先へはお進みください」と書かれていました。

小川に降りるまでに滑って転んだり、転倒して身体に傷がついても、それは自己責任です。

慎重に降りていけば危険な状態ではありませんでした。

川底の石をめくれば、蛇やカニが姿を表すことがあります。

浅い川の流れなので、子供たちにも安心して遊べる場所です。

小川の流れは、下流に行くと川幅が広くなり、そこには子供たちが遊べるように川床が整理され、夏には水遊びができるように、整備されていました。

今日は水遊びの用意をしてこなかったので、U君もMちゃんも川の水に浸かることはできませんでした。

轟きの滝の滝公園は時間をかけて遊びにまた来たい場所でした。

厳しい滝 ター滝を見る為には、岩に阻まれた険しい川の道を進みます。車では滝の側に行けない秘境です。第168回沖縄訪問(9)

ター滝の伝説

少し前に、沖縄で結婚式の招待を受け ました。

披露宴で新郎新婦が結婚を決意するきっかけとなった話を聞きました。

二人は、なぜ結婚する気持ちになったのでしょうか?

そのきっかけは、新郎に誘われて二人で大宜味村(おおぎみそん)のター滝に行ったことでした。

道のない川筋を、川に入って水に漬かりながら滝に向かって歩いて行きました。

困難な道を歩いて行くとき、二人が助け合うことで、ター滝までたどり着くことが出来たからだそうです。

ター滝に二人で行けば、二人の愛が深まるという伝説があります。

結婚に踏み切るかどうか、迷ったときは二人だけでター滝行けばいいのです。

ター滝に行ってター滝の伝説を確かめてみる

ター滝とはどんなところなのか、この伝説を確かめるために私は家族と一緒にター滝を訪れました。

ター滝は、平南川(へなんがわ)の上流にあります。

小さな川ですが、大雨が降れば、濁流が川に溢れるほどの水量になります。

その為、ター滝に行くときは、ライフジャケットを着用するように勧められています。

ガイドさんがついているグループがいました。

ガイドさんの説明を横からタダで聞きながら、ター滝に行くまでの注意事項を頭にメモしました。

駐車場からター滝が上流にある平南川(へなんがわ)の入り口まではアスファルト舗装の歩きやすい道を歩いてきました。

ここからは川の中を上流に向かって歩くことになります。

ター滝への道は 厳しい渓流の中

川の流れは、水量が少ないせいで危険な状態ではありません。

4歳の女の子でも大人が介助すれば、一緒に川を上れそうでした。

川の両端側は山の斜面が迫り、斜面には亜熱帯植物が生い茂っています。

私の好きなヘゴヤシも、多く見られます。

川の水の深さは20cm程度なので、もし幼児が転んでも溺れることはありません。

しかし、川筋を段々上っていくと、少しずつ川幅は狭くなり、川の流れは早くなり水深は深くなってきました。

そうなると、幼児を一人歩きさせる事は危険です。大人がちゃんと子供と手を繋いで歩かないと、とっさの介助が出来ません。

厳しいター滝への道 水と岩

川筋の道は小さな岩や、大きな岩が入り乱れていて、普通に歩くことを妨げています。

石の形は、丸くない尖った状態です。

川の流れで石がぶつかり合って、角が取れて丸くなっていないという事です。

とげとげしい石は、転んだ体をぶつけると、怪我のもとです。

こけて捻挫しないように、注意深くゆっくりと歩いて、急がないことです。

ところどころ水深が深くなる場所がありました。

大人でも腰の周りまで水に浸かります。

幼児は、抱っこしてあげないと、歩けません。

ター滝探訪は隊列から離れないように

7人でスタートしたター滝の川上りは、少しずつ歩く早さに差ができて、先頭と最後尾が離れていきました。先頭を歩いていたのは、私です。

大きな岩が行く手を阻んでいたので、脇道に用意されている金の鎖と

ロープを使って、いったん川から斜面に這い上がり、迂回して岩を越えました。

一休みできるような、落ち着いた場所が見当たりません。

川の幅は細くなり、流れは強くなってきました。

靴底が剥がれると、足の裏が直接とげとげしい岩に当たるので、足が痛くなり、歩くのに困ってしまいました。

どうしたものかとここで考えていると、後方のみんなと合流しました。

片山正喜さんが持っていた手製のわらじを貸してもらい、加水分解した靴の上から履くと、岩の上を歩けるようになりました。

みんなからは、一人で勝手な行動したらダメですと、随分注意を受けました。

ター滝まであと一歩

ター滝から戻って来る人達と出会ったので、ター滝はまだ遠いですか?と尋ねると、

「ここまで来れば、難所は越えています。もうすぐそこです。」

と言われたので、元気が湧いてきました。

100mほど進むと、行く手に大きな滝の水流が見えました。

滝の周りには、沢山の人が岩に座って、滝を眺めています。

外国人の家族連れの方も大勢来ていてみんな滝のしぶきに感動しています。

ター滝の滝つぼで子供たちは大はしゃぎ

子供達は、ター滝のすぐ側の大きな木の枝に縛っているロープを使って、滝壺にダイビングしていました。

大人は恥ずかしいのか、ほとんど遠慮しています。

このシーンは子供の頃に見た、ターザンの映画のようです。

U君も大喜びで、ロープにつかまって、ブランコのように体を振動させ、頃合いを見計らって、滝壺に飛び込んでいました。

男の子なら、一度は体験してみたいジャングルごっこです。

それを見ていたU君のお父さんとお母さんは大喜びで、写真にU君の姿を収めていました。

滝の後ろ側には洞窟があって、中に入ると、ター滝の流れがカーテンのように広がって見えるそうです。

U君とU君のお父さんは二人で滝壺の裏側の洞窟に行って、洞窟から滝の流れを見ていました。

自然に湧いてくる親近感

私が先に一人で勝手に進んで行ったので、奧さんをサポートしていませんでした。

これが結婚前のター滝伝説の確認なら、私は適正検査の選考から失格していたでしょう。

これでは、後からお叱りを受けます。

右足の靴には、片山正喜さんから借りた、手製のわらじを履いています。

奧さんは、ター滝の川上りは、こんなに険しい道とは思っていなかったそうです。

しかし、ター滝のすぐ前まで来てみると、ここまでの険しい道のりは、越えるに値する値打ちがあると思いました。

帰るのが惜しいター滝の景観

素晴らしい滝の流れです。

ここでU君達家族は、記念の写真を撮りました。

ひょっとすると、これが年賀状の写真になるのかもしれません。

ター滝の滝壺の周りは、山と山の谷間になっているので、直射日光は、太陽が真上に来るときにしか当たりません。

そのせいで、滝壺の辺りは日陰で涼しくそこに滝のしぶきがかかってきて、とても涼しい状況です。

ター滝の伝説は本当だった

ター滝の伝説は信じてもいい気がしてきました。

二人で一緒に川筋を上れば、どれだけ助け合えるのかが分かります。

相手への気遣いがない人や、弱音を吐くような人なら、もう一度考え直した方がいいかもしれません。

積極的にサポートしてくれて、頼れそうな包容力を感じれば、ター滝の伝説を信じることです。

ここまで来るのに大変な努力をしたので、帰ることが勿体ないと思える気持ちがあり、去りがたい気持ちが湧いてきます。

でも、適当な時間でター滝を去ります。

帰りも、来た時と同じように険しい道です。

U君の姿を見ながら、後から着いていきました。

なんだかU君は来た時よりも帰るときの方が頼もしく思えるような成長を感じました。

後ろを振り返ってみると、Mちゃんもみんなにサポートされながら、川を下ってきています。

下りは、段々と楽になります。

川の水は緩やかになり、険しい岩は少なくなり、川の水深も浅くなってきました。

U君とMちゃんが、ター滝の川上りを棄権しないで、滝の下まで行き着いたことに感心しました。

U君もMちゃんも水泳教室に行っているので、水を怖がらないせいでしょうか?

ター滝の伝説は瀧の女神の微笑み

前から思っていた、沖縄の結婚式で感じたター滝の伝説は、自分自身で確かめてみると、確かだと思いました。

ター滝の女神が、ター滝にたどり着くまでの努力と相互助け合いを見ているのです。

この人と一緒に険しい人生を進められるかどうか、迷っている人には沖縄の大宜味村にあるター滝の伝説を思い出して下さい。

まとめ

滝にもやさしい滝と、厳しい滝があります。轟の滝はやさしい滝です。

歩道が整備され、幼児や高齢者にも安心して滝の側までちかづけます。

ター滝は厳しい滝です。幼児や高齢者には危険な道を進まなければター滝に近づけません。

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2019年8月13日(火)


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