沖縄の三大珍味【酒のつまみ編】スクガラス、豆腐餻(とうふよう)、ミミガー

沖縄の三大珍味は、内地にはない食文化から、選びました。スクガラスは、アイゴの子です。豆腐ようは、豆腐の加工食品です。ミミガーは、豚の耳を使った食べ物です。

沖縄の三大珍味【酒のつまみ編】◎スクガラス

沖縄の珍味の一つに、スクガラスがあります。

初めて聞くと、窓に使うガラスかな?

と、思ってしまいます。

スクガラスは、カラスではありません。

スクというのは、アイゴの子供です。

アイゴの子のスクを、調理したものがスクガラスです。

一般的には、塩漬けにして、半年、1年ぐらい保たせます。

>>2010年7月

スクガラスを食べる時は、全身についた、

アイゴの鋭い骨、棘に舌を刺されます。

気をつけないと口がとげの中にさされます。

沖縄の伝統的な食べ方は、

酢で、アイゴの子をしめると、スクのとげが収まってきます。

食べる時も、頭から口に入れ、棘に気をつけます。

>>2010年7月

しっぽから食べると、舌を刺し、スクの毒で、舌が痺れてきます。

ちょうど、歯医者さんに行って、麻酔を打った後のような、

麻酔がさめてきたような、不思議な痛みです。

この、スクの痛みが、程よい痛みとして、

わざと痛みを求める人さえいます。

こうなると、麻酔に憧れる、軽い中毒症です。

>>2010年7月

スクを獲るのは、大変難しいのです。

2007年7月の琉球新報では、南城市玉城奥武島の奥武漁港で、

スクを大漁に水揚げする海人たちの姿が、報道されていました。

同日、松葉博雄も、報道を受けて、漁に参加させてもらいましたが、この日もスクを捕獲することは出来ませんでした。

>>2007年7月15日朝刊より


沖縄の三大珍味【酒のつまみ編】◎とうふよう(豆腐餻)

とうふようは、島豆腐を麹と泡盛等で発酵させて作られています。

調理方法は、ゴーヤチャンプルーやソーメンチャンプルーに使うような、

豆腐の使い方ではなく、そのまま生食でいただきます。

豆腐餻は、貴重な食品です。沖縄の皆さんでも、

なかなか手に入らない時代がありました。

少し前まで、豆腐餻を注文しておけば、

6ヶ月先まで、待たされた時代もありました。

>>2015年3月

金武の観音寺の近くのお店「鍾乳洞貯蔵古酒蔵 龍の蔵」で買った、

豆腐餻(とうふよう)です。

小さな豆腐餻です。

ガバガバ、むしゃむしゃ、といただく食材ではありません。

>>2015年3月

こんなに小さくても、1個あたりのお値段は、150円~300円です。

スプーンで、豆腐餻を掬い取りながら、

周りに染み出ている、豆腐餻の液を掬いながら、

そうっと口に運びます。

>>2015年3月

豆腐餻を口に入れると、豆腐餻が発酵して、

醸し出している、アルコールの、古酒のような匂いと味が、

口の中に広がってきて、口の中は、

沖縄の深い味の文化が、鼻先まで伝わってきます。


沖縄の三大珍味【酒のつまみ編】◎ミミガー

ミミガーの材料は、毛を直火で焼いて除去した豚の耳の皮です。

野菜等と一緒に炒めたミミガーを、

沖縄では「ミミガーイリチー」といいます。

甘辛く炊いたミミガーは、ビールのお伴に、とても良く合います。

>>2004年8月

ミミガーを英語に訳すと、「Okinawan dish of pig ears」です。

中国料理にも豚の耳は使われます。

豚耳といえば、2012年3月頃には、

中国で、ゼラチンとプラスチックで出来た、

人造の豚の耳が、500グラム12元(約150円)で

売られていた事件がありました。

>>2011年12月

ガー は、沖縄の方言で「皮」という意味です。

ミミガーの他にも、テビチー(豚足)、チラガー(顔)など、

様々な部位があります。

「沖縄の人達は 豚はひづめと鳴き声以外は全部食べる」

というように、余すところ無く美味しく食べるのが、

沖縄の独特の食文化のようです。

2015年4月

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