大宜味村塩屋の塩屋公園と、塩屋売店に来ています。

「宵もあかつきも なれしおもかげの立たぬ日やないさめ塩屋のけむり」大宜味村塩屋に関わる琉歌です。 第147回沖縄訪問 (12)

この辺りは、大宜味村塩屋の、「沖縄海岸国定公園 塩屋園地」です。高台に上がると、塩屋湾が一望できます。こんなスポットを知っているのは、松田光正さんの強みです。

付近の地図を見ると、東シナ海の海が、内陸部に入り込んで塩屋湾を造っています。

「宵もあかつきも なれしおもかげの立たぬ日やないさめ塩屋のけむり」

琉歌で、組踊「花売りの縁」の出羽の歌です。「朝も夜も、慣れ親しんだあの人の面影が思われぬ日はない。例えれば、塩屋の家々から、朝餉夕餉の煙が立ち上らない日が無いように。」といった意味のようです。

きつい階段を上っていくと、上ったときの足の苦痛を忘れさせるほどの、素晴らしい眺望です。

高台には休憩所があり、雨と直射日光を避けるための、屋根が付いています。

山頂部分には、太い琉球松が、何本も生い茂っています。風に強い琉球松は、風に出来るだけ抵抗しないように、松の枝振りを自在に変えています。

名護側からヤンバル側に、橋が架かっています。

琉球末の根っこを見ると、この松がまだ若いときに、風に翻弄されて、松の木が捻れて、そのまま成長したことが、松の根っこに残っています。

高台を降りて、塩屋地区を歩いてみます。公民館の近くに、この地区のハーリーに使う船が二艘、艇庫に収まっていました。

このハーリー船は、梶をとるために梶棒を入れる輪っかが、藁のロープで巻かれて作られていました。

二つのハーリー船は、サイズが大きく違います。

近くに、日用雑貨の塩屋売店があります。こんな生活に密着した販売店には、ここだけの地元の商品が見つかる可能性があるので、寄ってみます。

塩屋売店で見つけたのは、大宜味村の地元の酒屋さんが造った、泡盛です。

泡盛の小さい瓶を買って、その後、神戸に送るためには、割れないようにと、化粧箱入りの大きい泡盛の瓶を買いました。そこで、最初の小さい泡盛の瓶を返したら、ここのお店のばぁばが、泡盛の返品に対して、どうして返すのかと、大変ご機嫌が悪くなり、気持ちの上での抵抗がありました。

「こちらの大きい瓶の方を買ったので、小さい瓶の方は要りません」ということで、やっと納得してくれました。

さて、どこに行こうか考えて、東村に行くことにしました。ハイビスカスのお祭りがあると言うところへ行きます。

また、小高い丘の上に上がろうとして、車を山道に沿って走らせていると、何となく、公園のように見える入り口があり、車を停めて、入り口から歩いて奥へ行ってみます。

丁寧に石を敷き詰めた石畳があり、まるで、京都の風格ある料亭のような入り口です。

石畳の両側には、沢山の植物が植えられていています。今の季節、目を引くのはアジサイです。

高台まで上がってくると、塩屋の海が見えてきました。

まるで、瀬戸内海の海のようです。ここが沖縄とは思えなくなりました。

この近くに住む土地の方と、お話しする機会がありました。

毎日、毎日、こんな美しい景色を見ながら、スローライフの生活をするのは、松葉博雄の夢です。

この方は、上原さんです。静かなヤンバルの森の中の生活について、お話を聞きました。

2014年6月2日(月)


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