松葉博雄の社長研究室
松葉博雄のインド巡礼記
カルカッタ編 その4〜昼食のテーブルでどんな人が来ているかを見れば〜インド:巡礼記 第7話
インドはイギリスにより植民地化されたので、街の家並みや建物はイギリスの影響を受けたレンガ造りのビルが並んでいます。
この街の中からブッダの教えをどこから探せばよいのか、なかなか手がかりがありません。この街で感じた宗教色は、ヒンドゥー教です。
恥ずかしい話ですが、最初は、イスラムとヒンドゥーの区別がつきませんでした。
市民の日常生活の中にいろいろな形でヒンドゥー教がしっかりと根を張っていることがわかります。
例えば、街を歩けばどこかでヒンドゥー教の寺院、礼拝所で祈りを捧げる人が目につきます。美しく束ねられた花は、今さっき献花されたばっかりであることがわかります。
このヒンドゥー教の中に、仏教は埋没したように思いました。どうして仏教は消えてしまったのか、ますます好奇心が湧いてきました。
このようなことを考えながら、ずっと一人で歩いてややくたびれて、ホテルに戻って一休みすることにしました。
カルカッタの街は埃が多くて、なにか、かんか目に埃が入ってきます。目が痛くなってヒリヒリするくらい感じたので、持っている目薬を点眼しました。
点眼すると染みてやや痛い感じですけど気持ちがよくなりました。きっと相当な埃が街に舞っていると思います。
部屋に戻ってみると、相部屋の奥山氏はどこに行ったのか見当たりません。飛行機で隣の席に座っていた女性は30歳ぐらいで独身のようです。お名前は五木さん(仮名)という方でした。
どうして彼女はインドに来たのか、それが偶然にも前回のスリランカに行った若い男性と同じツアーになるなんて、これは本当なら運命の赤い糸がチラチラ見えても当然だと思います。
しかし、誘い合わせて来たのであれば、ここまで勧誘に乗ることはなんらかの合意があったかもしれません。
この辺については、これからの二人の言動が楽しみです。誘い合わせて来たのであれば、きっと二人は今頃はカルカッタの街を少しずつ気持ちを確かめながら歩いているはずです。
どのようになったのか考えながらつい疲れてベッドで一眠りしていると、窓を小鳥が叩いたので、わずか30分くらいで目が覚めてしまいました。
小鳥が窓をつついて私に「起きなさい」とメッセージをするなんて、いったいどうなってるんだろうかと思いながら、仕方がないので、荷物の整理をしました。
ここまでになんかかんか少しずつ荷物が増えて、持ってきたスーツケースだけでは入らないので、青い布のバッグを取り出しそれに衣類を入れることにし、手荷物を2つにしました。
ホテルの昼食はカレーで、牛肉入りでした。ヒンドゥー教では肉食は許されません。生き物を殺すこと、調理をすること、食することが許されません。
しかしホテルでは外国人を相手にサービスをしているので、肉食が出たのだと思います。
さらに宗教上、問題がある行為をしてしまいました。ビールを飲みたくなり、ビールを1本注文して飲むと、これまでの旅の疲れが出たのか、顔がみるみるうちに赤くなりました。
食事の席は、中央に今回の現地のガイドであるアーナンダ君が座り、その隣に添乗員の岡田氏が座りました。
テーブルを見てみると、右側のほうに奥山氏と、彼をめぐる5人の女性たちが座り、左側のほうには、東山氏をはじめとする岡山の写真同好グループ4名と、妻と別居中の電気屋の浅田氏(仮名)、いつもブツブツと小言と不足を言い続けている小言のおばさんこと林さん(仮名)が座って、年代層で分かれているように見えます。
松葉博雄は、微妙なポジションで、右よりの若手層とも声が届く範囲で、中年層とも相槌が打てる微妙なポジションに座りました。
奥山氏は独身で、この中では男性としては一番若そうなので、お嬢さんたちがそれとなく機会を求めて集まっています。偶然飛行機で隣の席だったという、五木さんが奥山氏の隣に座り、奥さんのように甲斐甲斐しく世話を焼いていました。
これはこれで領有権主張のように見えて、近隣に与える影響は微妙に出ています。つまりこの甲斐甲斐しい行為を見て、他のお嬢さん方は面白くないようで、みな眉をひそめ、会話も弾まない静かなものでした。