松葉博雄の社長研究室
松葉博雄のインド巡礼記
カルカッタ編 その1〜深夜の飛行場周辺〜:インド巡礼記 第4話
飛行機の旅は、特に海外への飛行機の旅は、これから起きるであろうと思う期待に胸がワクワクするような高揚感がたまらない魅力の一つです。
しかし、現実から離れて、日常的な事から離れて、思いもかけないことを求めていくには、長い時間窮屈な飛行機の中にいることがつらいんです。
さらに考えないといけないのは、座る席です。子供のときから汽車に乗るときは窓際に座り、移り行く景色を見ることが楽しみでした。
飛行機でも離発着の様子や、高度1万メートルの上空から地上を見ることは、あらためて地図と地形がぴったりとしていることに驚かされます。
しかし、窓際はトイレのときには困ります。隣の席に「すいません。すいません」と言いながら、長くもない足を持ち上げて、隣の人の膝の上を跨ぐことに困惑します。
隣の人も窮屈そうに体をよじって通路を空けてくれるので、たびたびトイレに行くのがつい遠慮になってしまいます。もし、自分が路を譲る側になったからといって、自分の方から「そろそろどうですか?」も言えず、お互いに困ってしまいます。
一眠りした頃、日本時間で深夜3時頃、機内がざわめいてそろそろ着陸準備の雰囲気となりました。荷物をまとめて降りる用意を始めました。この飛行機は終着点がデリーまでなので、カルカッタではまだ残っているお客さんもまばらにいました。
深夜のインド、カルカッタに飛行機が着いたのは午前3時30分(日本時間)でした。現地時間では夜中の12時です。日本との時差は3時間30分です。
飛行機を降りて外から見るとジャンボ機は大きいなと思いました。飛行場には銃を持った兵隊の姿がよく見え、やはり日本とは治安に対する体制が違うと思います。
ここはカルカッタ、インドです。インドにはその国の人にはわからない、外国人ならわかる特有の臭いがあるのです。
韓国に行っても、台湾に行っても、中国に行っても、不思議なことに、その国の体臭というか、国の臭いがあります。ここインドでは、やはりカレーの臭いです。この臭いを感じた瞬間に、「ああ、インドに来た!」と実感しました。
税関手続きはガイドの日の出旅行社の岡田清君が一括しておこないました。
そばで税関手続きを見ていると、ボールペンをくれとか何かギフトをくれとか、通関業務の正規の職員がおねだりを始めます。この辺は驚くことですが、これがインドなのでしょう。
今、目の前の人たちはみな小柄で、以前に旅行に行った国のスリランカで見たような体格の人たちを多く見ました。
通関を出て外に出ると、子供達が12時という夜遅いのに、ボールペンをくれ、ライターをくれとたくさん寄って来ます。この子どもたち一人一人にかまっておられません。
集合のバスのほうにみんなに付いていきます。バスに乗ってホテルに向かうことになります。
バスに乗る前、いかつい顔をしたおっさんが花のレイを首にかけてくれました。ブルーメリアのような甘く匂う花です。たいていの所ではこういう係りは、きれいなおねえさんの専業なのに、不思議に思いました。きっと、インドでは女性が知らない男性に笑顔のサービスをすることは、宗教上の理由か何かでまだ許されてないのかなと思います。
現地の時間で深夜の1時になりました。日本から来るとだいぶ長い時間旅をしているので、とっても眠くなりました。
バスは古くて、おんぼろで、ガタガタよく揺れます。建てつけが悪く、窓の回りから振動が伝わり、音となってずっーと鳴り続けています。やかましい感じです。
バスから見ると外は暗く、はっきりと、よく見えませんが、路上で寝ている人が多くいました。人力車も街の隅にかためておいてありました。
街はすっかり眠っているようですが、銃を持った男の人が、ところどころの交差点などに立ってガードしている様子が見えます。
インド時間の深夜1時30分、ホテルに着きました。
ホテルに着いた一行は、認識できる人は、日の出旅行の岡田さん、飛行機の隣の席の男女、岡山の写真同好グループ4名、ほか計15名と、現地ガイド、アーナンダさん(仮名)の計16名です。ここからどのようなドラマが始まるのでしょうか。