松葉博雄の社長研究室
さんプラザコンタクトレンズの従業員
さんプラザコンタクトレンズの従業員送別会で 「西村屋」を支えてきた、活きた従業員満足のお話しを聞く
2006年1月30日のことです。3年間、我社の社業の発展に特に尽くしてくれた女子従業員のNさんが、この2006年1月末をもって退職することになりました。
そこで今夜は、社長とマネージャーが女子従業員Nさんに対して、退職の送別会をしています。
場所は三宮の国際会館の向かいにある、カニ料理の西村屋「和味旬彩」です。
お店の中に入ると重厚な感じのする和風の造りになっています。
今夜の予約した部屋は、エレベーターに乗って2階の部屋に通されました。部屋に入るとお座敷の掘りごたつのテーブルに、3人分の席が用意されています。
お酒を飲むと顔が紅くなるので今夜はお酒を飲む前に記念写真をお店の方に頼んで撮りました。
西村屋はカニ料理の専門店なので、出てくるコースはカニづくしです。
カニの味噌をスティック状のおかきの上につけていただきます。次にビールで乾杯です。ビールの突き出しにはオードブルとして前菜がお皿に盛られて出てきます。
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少しずつ、お部屋の暖房があったまってくると上着を脱いでくつろいだ気分で、ビールを飲む体勢に変わっていきます。ビールが飲みやすいように、出てきたお皿はカニの刺身です。
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小さなお椀に別にもっているのは、松葉蟹のはらみのさしみです。
3人分のカニ鍋の材料が運ばれてきました。これを土鍋に少しずつ入れていきます。
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Nさんが気をきかせて色々と鍋の進行係をしてくれています。
豆腐を思うような形に切て鍋に入れぐつぐつ煮立ってくればもう、鍋の始まりです。
Nさんは嬉しいのか食べる前にもうかなり頬が紅潮しています。松葉博雄が話題を作っていきます。
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Nさんに質問です。
男の人の値打ちは何ですか、と尋ねると
Nさんは、「男の人は良く働くこととやさしいことです」 このようにすっぱりとした男の値打ちが示されました。
そこでさらに質問です。「それではギャンブルをする人はどうですか」と尋ねると、「いやですね」ということでした。
パチンコ、マージャン、競馬、競輪などは勝った時は大きな気持ちになりますが、結局のところ全員が勝ち続けるわけでもなく、長期的にみれば、よくてトントンで、普通は負け越しているものです。それを隠しているのが普通ではないでしょうか。
今夜は思わぬ話の収穫がありました。それは、西村屋でカニ鍋をいただいている時に、お世話をしていただいている従業員の仲居さんからの話でした。名前は和田さんでした。
松葉博雄はこの従業員の方に何か特別のエネルギーのようなものを感じたので話しかけてみました。
そうすると、この従業員の女性の方は人的サービスの研究に通ずるような、大変素晴らしいお話しを聞かせていただきました。
少し話の中身をお話しすると、この方は西村屋三宮店の開店(1972年)以来ずっと勤務しているとのことでした。
西村屋の社長さんは、お店をオープンした当時はQC活動を従業員に対して行っていました。従業員の皆さんは最初は何をしていいのかわからず、言われるままに意見をまとめ、グループごとに発表しあって、顧客サービスの為に勉強会を続けていたそうです。
その中でみんなの前で発表するのがはずかしいからと言ってお店を辞めていく人もいたそうです。
お客様が喜んでくれる事が現実に起きてくると和田さんには仕事がおもしろくなりました。
和田さんの話を聞いていると、かなりサービス精神が高いと思います。お店のお客様の中には、幼い子供を連れてきてご夫婦でカニをいただいていた方が、何年かたってくると、その幼い子が、高校生になって和田さんよりも背が高くなるところまでお客様との関係が長続きしている例もある様です。
そんな人がたくさんいるのです。気に入ったお客様は週に一回来るほどのヘビーユーザーになっています。QC活動の成果です。
お客様が忘れ物をする事を防ぐにはどうしたらいいか。という議論もしたそうです。
また、呼び鈴の位置も議論になりました。
上座に座る方は一般的に偉い人なのに、その上座に呼び鈴があるのは主賓の方に宴席の用事をさせるようなものになるので、呼び鈴の位置を下座に替えるとか、多くの改善案がQC活動の結果出ました。
松葉博雄はさらに質問を続けます。「27年勤められた理由はなんですか」と尋ねたところ、以下のお話が聞けました。
あのねーわたし気を負わなかったですよね。長く勤めようと思っていなかった。わたしは長く勤めなくてよかったんです。
誰かのお相伴で一緒に勤めてくれたら、1ヶ月慣れたらそれでいいって、 私に長く勤める気はないし、子供は小学生だし、それで「はいはい」って、気楽に勤めたんですよ。
それがなぜか、お相伴のその人が先にやめちゃってね。それで皆に辞めないでって言われちゃって、別に長く勤めようとは思わなかったですよね。
その日その日の一日を大事にしていったっていうので、いつのまにか日が経っちゃったって感じですかね。
だから、長く勤めようとか、そういう気もなかったんですよ。 夜更かししないでね、身体に気をつけて、それと一緒に働いている人と喧嘩しない、いじめないということを気をつけましたね。
人に自分からいじわるしたりしないね。知らないで傷つけている場合はしょうがないけど。
けんかしないように、もめないように、皆が仲良くしていけるように、影でね、あの人が、あなたのことを褒めていたよと、そういう様に言ってあげて、お互いが喧嘩しないようにして、身体気をつけて、病気しないようにそれだけです。
それで長く続いたと思うんですよ。わたしも色んなめに合ったけど、まあね、子供に「お母さん、人からいじめられたから辞めますわ」って言えないわと思ってね、子供の手前ね。
それで頑張りましてね。そういう時は徳川家康を読むんです。1巻から16巻までずーっと読むんですね。
1巻から毎日毎日読んで、徳川家康も苦労してますからね。合計3回読みましたかね。徳川家康の本を読んでると、そのうち、自分の苦労はいつの間にか解決しますからね。
学生が読んだらいいと思いますよ。なんせ戦国時代からずっと入ってますから。桶狭間の戦いだとか、なんでもかんでも。あの時代の武将が全部出ますでしょ。今川義元から武田信玄からみんな出ますでしょ。それだから戦国時代が全部ですから、これはいいなと思って。
西村屋の社長さんがね、言うことには、1人1人がセールスマンだ。このように 27年前、社長さんがお話になって、日本の初期のQC活動が値打ちであったんですよ、
と和田さんが話してくれました。
とってもいいお話をお聞きして、まだまだサービスの研究は奥が深い、と改めて思いました。
和田さんが今夜の食事会が送別会であることを知って、Nさんに、「あんたね、3年くらいで辞めたらだめよ、こんなに社長がわざわざ送別会をしてくれるのは、どこの会社でもあるわけではないのだからね、そのことをよく分かっていないとバチがあたりますよ」
このような話しの後、今夜の食事会は終わりました。
鍋を食べると身体がホカホカしてお酒を飲むと顔が紅くなります。茹でカニの紅さに負けていません。
1階の店の入口のあたりには池のような生簀があり、生きたカニが手足を伸ばしています。
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外に出るとすっかり街は夜となり、行き交う人もまた、紅い顔をした人が多くいました。
Nさん、お疲れさまでした。我が社の良さに気がついたら、また戻ってきてください。









