経営戦略論の理論と実践にぴったりの事例が起きました。コンタクトレンズ業界で、トーメー商事が、日本オプティカルにTOBを実施します。戦略の狙いは、何でしょうか?

2008年8月20日(水)のことです。コンタクトレンズの業界で、驚くような、まさかと思う、ビッグニュースが走り抜けました。

20日の株式市場が終わった後、ネットニュースの「NIKKEI NET Biz Plus」の「M&Aニュース」に、「トーメー商事、日本オプティカルにTOB実施」という記事が掲載されていました。

トーメー商事、日本オプティカルにTOB実施

 

ニュースが発表されると、たちまち、この話題で、コンタクトレンズの関係者は、情報交換が始まりました。

8月が終わり、9月に入った今日の、9月1日(防災の日)に、少し落ち着きが出た頃、皆さんが、興味を持っている点を整理してみました。

1.なぜ、トーメー商事は、日本オプティカル(ハートアップ)を買うのか?

2.なぜ、トーメー商事は、ハートアップを経営できると思ったのか?

3.なぜ、トーメー商事は、独力で事業戦略をしようとしているのか?

トーメー商事の行動は、企業の経営戦略に基づく行動と思います。経営戦略のおもしろさは、「最初はそんなバカな」と思っていることが、いずれ、時間が経てば、この疑問は、「なるほど!」と、思える時が来ます。

「そんなバカな」が、「なるほど!」と思われる結果を得られれば、経営戦略は、成功したことになります。

それまでは、戦略の意図は、当事者以外には分かりません。

経営戦略を研究していると、このような事例研究に、戦略理論は当てはまるか、とても興味が沸いてきます。