企業存続の3条件 ブログ記事8000本記念

投稿No:8000

1971年12月1日に法人登記して2018年12月1日には満47年を迎えます。創業から数えると48年です。

企業の寿命 生存率

ブログ記事8,000本目は、48年続いた会社存続の条件とは何であったかを振り返ってみました。

企業を創業した後、歳月が経過すると、どの位の企業が生き残っているのでしょうか。

帝国データバンクによれば企業の平均寿命は37年ともいわれています。

47年は企業の平均寿命を大きく超えています。

生存率を調べてみると、中小企業白書2011年版によれば企業の生存率について起業した後、10年後には約3割の企業が、20年後には約5割の企業が退出しており、起業後の淘汰もまた厳しいことが指摘されています。

(下図参照:「2011年版 中小企業白書」より)

更に別にもっと厳しい調査結果があります。

国税庁の調査によると、企業の生存率は、

5年で14.8%、10年で6.3%、20年で0.4%、30年で0.021%と結果が出ています。

生き残る企業の数はかなり低い数字です。

30年で0.021パーセントであれば50年はそれ以上に微々たる数値になります。

つまり50年以上続いている企業は1万社あって2社も残らないということです。

しかし、この数字はちょっと厳しすぎると思います。

このような厳しい環境の中で、我が社はどうして48年も存続できたのか、振り返ってみました。

結果から得られた企業存続の条件とは

理念 何のために創業したのか、創業の目的である企業理念がある。

    日常の経営には経営理念が明示されている。

    日常の行動指針、行動規範を示す信条(クレド)がある。

    規律を重んじる企業文化を重んじている。

顧客 顧客が支持してくれて、商品・サービスを購入してくれている。

    顧客満足の最大化を目指し、「あったらいいな」と評価される顧客満足経営に取り組んできている。

お金 財務諸表上の計数管理ができている。

    平素は質素倹約に務め内部留保に努めています。

    外部評価として定期税務調査では是認通知をいただいて法令順守(コンプライアンス)を重視している。

この3条件ではないかと思います。

1. 創業の理念

 創業時に考えたことは、視力の回復を基本理念とし

正しいコンタクトレンズの普及」を創業の理念を表す企業理念としました。

正しいとは、顧客の期待に応えて、法令に基づいた販売方法のことです。

規制緩和で法令が大きく変わったときには、市場環境に対しての適応が大変でした。

理念の実現を実行する企業経営で特に重要な項目は、ビジョンです。

経営理念として掲げられているかどうかだけでなく、社員一人ひとりにそれが理念が浸透しているかどうかを確認することが大切です。

企業がもつ特徴とかクセと言われる企業文化の中に、理念を植え付けていくことです。

理念を追求する企業文化は、一朝にしてできるものではありません。

何年も何十年もかけて、企業文化を築いてきました。

企業が長く存続するためには、企業文化がとても大事です。

私が長年心がけてきたことは、まず企業文化を社員へ辛抱強く浸透に努めて、次に作成した経営戦略と企業文化をマッチングさせました。

これが上手くいけば、企業存続の可能性は高まります。

経営理念の可視化

創業者は理念を掲げて事業に取り組まなければ、苦しい環境の時には理念がなければ気持ちが持ちません。

理念がしっかりしていなければ経営基盤が脆弱な創業期や阪神淡路大震災の時のような荒波を乗り越えることができないのです。

何を目的に事業をしているのか、利害関係者(ステークホルダー)の皆さんに話せるだけの言葉が必要です。

そこで、分かり易く利害関係者との関係を表す「樹」に例え、商標をデザインしたのがこの図です。

7つの膨らみは、顧客・従業員・取引先・株主・医療関係者・地域社会・公共機関の7つの利害関係者(ステークホルダー)の方々と共存・共栄できるように、繁栄の樹をイメージしてデザインしました。

神戸の地域にしっかりと根を張り、未来に向けて大きく枝葉を延ばせるように、太陽の光のような温かい支援をこの樹に降り注いでいただけるようにとの願いです。

2.顧客

 創業時の頃は、松下幸之助の書いた「商売心得貼」をビジネスの教科書として読んでいました。

この本には商売の心得が具体的に書かれていました。

お得意様を大切にし、サービスに努めることが書かれていて、言葉は違っても顧客満足の思想が伝わってきました。

20代の若い頃で社会経験は商社に勤めた5年間が修行期間でした。

これでは、修行が足りません。

そこで、たくさんの経営書を読みました。

最も精神的な支えになったのは、松下幸之助の「商売心得帖」でした。

ビジネスが軌道に乗って一安心していた時に突然起きたのが阪神淡路大震災です。この時は企業存続の最大の危機でした。

震災復興には多くの利害関係者から支援をいただきました。

大震災がおさまると、神戸のコンタクトレンズ市場には他府県からたくさんの競争企業が市場に参入してきて、低価格訴求の企業間競争が起きました。

震災復興だけでも企業体力を消耗したのに、強力なライバルが、真似の出来ない低価格で挑んできたときは、企業存続の危機を感じました。

経営書を読んでも、先発の低価格競争の市場を視察しても、答えはありませんでした。

自分自身で新しい経営システムを構築しなければならなかったのです。

そこで、1995年の阪神淡路大震災のあと、2000年4月から神戸商科大学大学院で経営学を学ぶようになって、ドラッカーの教えに触れました。

「企業とは何かを問われると、たいていの企業人が利益を得るための組織と答える。

たいていの経済学者もそう答える。この答えは間違いであるだけでない。的外れである」(『現代の経営』)

利益は企業の目的ではなく、存続であるとしました。

存続を可能にするのは顧客であるから、顧客創造こそ企業の目的であると説いています。

顧客満足を得るのは現場の従業員です。

そこで、顧客満足と従業員満足が両立する良循環経営を経営理念にしました。

3.お金

セレドア・レビット先生が言うように、ビジネスを突き詰めれば結局「お金と顧客」になります。

顧客がお金をもたらしてくれて、お金が顧客を創るのです。

倒産を避けるために創業時から仕入れも販売も現金にこだわりました。

仕入れに手形を切らなかったのです。

約束手形を発行しなければ、不渡りはありません。

手形の不渡りがなければ銀行取引停止、つまり倒産は無いのです。

「経営者が数字に強い」ことも企業存続の条件です。

経営には緻密さや計数管理能力が不可欠だからです。

従業員に給料が払えない、請け業社に仕入れの支払いができない、金融機関の借入の返済ができない、税金を納めることができないなど倒産した企業の100%中90%以上が、資金ショートが原因と言われています。

バブルのころは銀行に勧められて、節税になると言われ金融資産に投機しましたが、バブル崩壊の後は、多大の借り入れ金が残りました。

さらに、その後の阪神淡路大震災ではさんプラザのビルが倒壊し、その復旧には多大の資金が必要になりました。

この時も、企業存続の危機を感じました。

これに懲りて、そのあとは内部留保に努めて、無借金経営を目指しました。

まとめ

振り返ると48年の間に、何度か企業存続の危機がありました。

危機を乗り越えてあと2年で50周年を迎えるところまで歩んできました。

企業存続の危機を乗り越えられたのは、理念・顧客・お金の3つが存続条件であったと回顧しました。

2018年11月15日(木)