メニコンの会社を継ぐために、医学部に進路変更し、入学出来た時、とても嬉しかったそうです。

メニコンの経営者としての立場は、一方では医療性を重視し、他方では営利性を追求する、難しい立場です。 メニコン田中恭一会長ご夫妻来社(4)

メニコン田中恭一会長と、正子夫人との会話は続きます。

少しずつ緊張感はとれて、部屋の外に聞こえるほどの笑い声が続いています。

次の話題は、後継者育成の話題です。

正子夫人が嬉しかった事のお話です。

それは、現社長の田中英成さんが高校生の時、ある時期に、これまで進路について考えていた事を改めて進路変更して、医学部に進むと言ってくれたことです。

コンタクトレンズの普及を進めているとき、コンタクトレンズには医療性と、営利性があります。

営利性の場合は、ビジネスを推進していればいいのですが、医療性の場合は、医療機関の眼科医の先生や、医療行政の関係者との接触があります。

この場合、眼科医である事は、大変、医療性の話しを進めるに都合が良いそうです。

そこで、当時の田中恭一社長も、田中英成さんが医学部に進学すると言ってくれたときは、嬉しかったそうです。

そして実際に医学部医学部に合格したときは、お二人ともとても嬉しかったと仰っていました。

我が家の場合でも、三人の子供が医学部に進学し、全ての授業料が払い終わったときは、とても肩の荷がおりました。

そして三人とも国家試験に合格した時には、とても嬉しく思いました。

田中英成会長ご夫妻のお気持ちが、私たちにも良く分かります。

私が、社会人大学院に進んで、コンタクトレンズ業界に関わる研究のために、田中英成社長に何度か直接お会いして、インタビューをさせて頂いた事があります。

その時は、大阪府立大学の北居明教授がご一緒でしたが、北居明教授も、田中英成社長の経営学に対する知識と理解が深い事に、感心された事があります。

北居明先生の専門は、組織文化、経営理念、経営戦略などですが、

北居明先生の要請で、田中英成社長に、大阪府立大学で学部生の皆さんに講演をお願いして、大講堂で、メニコンの経営に関する応援をされた後、北居明先生は、田中英成社長なら、経営の分野でも、先生になれそうだと、私に話された事を思い出します。

田中英成社長は、メニコン社を経営するために、たくさんの分野の勉強をされているのです。

更に、一部上場企業となると、それを維持発展させるためには、新しい知識や情報を集め、理解する必要があります。

時間がいくらあっても足りないほど、追われていると思います。

 

2016年7月15日(金)