奥津日本名湯百選に選ばれた 温泉奥津荘 国登録有形文化財 鍵湯は天然掛け流し温泉 まとめ編

奥津日本名湯百選に選ばれた 温泉奥津荘 奥津温泉の鍵湯は、森忠政公がお風呂の扉に鍵をかけて誰にも使わせなかった事から始まっています。奥津温泉のお湯には、ラヂウム・エマナチオンの含有があり、その含有量は、三朝温泉につぎ世界第二位だそうです。 奥津温泉(2)

奥津日本名湯百選に選ばれた 奥津温泉 奥津荘 国登録有形文化財に正式登録

奥津温泉 奥津荘は,2018年11月に国登録有形文化財に正式登録されました。

岡山県苫田郡鏡野町奥津48 TEL:0868-52-0021

「42.6度で足元より自然に湧きいづる本物の【100%源泉かけ流し】」

それが奥津荘の何よりの宝です。

奥津温泉と上斎原地域をドライブして、

道の駅奥津温泉に立ち寄った後、今夜の宿泊宿の奥津荘に入ります。

ここは名泉鍵湯 奥津荘です。 足下から湧き出る、

源泉掛け流しの湯が楽しめるそうです。

奥津荘は、日本伝統美が近年失われつつある中で、

木造旅館ならではの落ち着きと優しさを守ってきたそうです。

そのため2004年に全館リニューアルされたそうですが、

基礎は古い古い(昭和2年築)木造建築のままです。

 

入り口には、棟方志功画伯の版画が飾られています。

棟方志功画伯のモデルは、ふっくらとした美人で、

これまで温泉宿やホテルのロビーに掲げられている事例を多く見ています。

奥津荘に入ると、宿帳に名前・住所・電話番号などを書いて、

お部屋の鍵を受け取ります。

その間、お抹茶を一服頂きました。

奥津荘のロビーには新聞が用意されていました。

今日の朝日新聞のトップは、間もなく迎える8月15日の終戦記念日に、

政府が発表する安倍晋三内閣総理大臣の談話についての関連記事です。

フロントの女性の方は、一人であれもこれも多くの役割をこなしていて、

ホテルのフロントのように、その場所だけが守備範囲ではないようです。

奥津日本名湯百選に選ばれた 奥津温泉 奥津荘の 鍵湯

部屋に案内して進む途中で、お風呂の場所も案内してくれました。

夜8時を過ぎると、女湯と男湯が替わるそうです。

二つのお湯はそれぞれ風情があるので、

両方のお湯を楽しんで下さいと言われました。

奥津荘には、鍵湯があります。 今から400年あまり前、

津山城の城主森忠政公の頃、お殿様専用の温泉として、

一般の人が入浴しないように、お風呂の入り口に鍵をかけて、

独占状態を作っていたそうです。

随分とわがままな殿様のようで、1年に数えるほどの利用回数なのに、

他の人には入浴を許さなかったようです。

鍵湯と立ち湯があります。 これが一日に男湯と女湯に入れ替わって、

宿泊客は両方の湯船を利用することが出来ます。

奥津日本名湯百選に選ばれた 奥津温泉 奥津荘の鍵湯は岩風呂 天然掛け流し温泉

部屋に荷物を置き浴衣に着替えると、さっそく鍵湯(8時まで男湯)に浸かります。

どんなお風呂なのか、好奇心いっぱいに覗いて見ると、比較的小さい岩風呂です。

岩組の底の方からぷくぷくと気泡がわき上がり、

下の方から温泉が自噴していることが分かります。

天然掛け流し温泉とは、自然に自噴する温泉で、

湧き出たお湯の分だけ、貯まった温水がオーバーフローして、

床を伝わって外に流れ出る、実に贅沢な温泉です。

ほとんどの温泉は循環式で、温度を高めたり低めたり温度調節をしていますが、

奥津荘の温泉は年間を通じて42度で、

冷ます事も温める事もしていないそうです。

42度でも浸かってみると熱いのです。

3分も浸かっていると、身体が熱くなってきます。

そこで、熱くなったら一旦上がって、また時間をおいて温泉に浸かるようにと、

注意書きがありました。

無色透明の無味無臭の温泉水でした。

しかし、奥津温泉のお湯には、ラヂウム・エマナチオンの含有があり、

その含有量は、三朝温泉につぎ世界第二位だそうです。

これが、胃腸病、神経痛に効くそうです。

奥津温泉には大型旅館・ホテルがないので、

ゆっくりと温泉を目的に旅したい人には最適な温泉地です。

鍵湯として知られる類い希な名湯、そして奥津にしかない自然、

美しい空気や緑のイオン、川の流れの音、鳥のさえずり等、

都会の喧噪からは想像もできないほどの自然を体感できるようです。2015年8月5日(水)

奥津温泉は、日本観光地百選に選ばれています。  奥津温泉(3)

奥奥津日本名湯百選に選ばれた 津温泉といえば、足を使って洗濯物を洗う風景です。

奥津温泉といえば、温泉場で女性の皆さんが集まって、足を使って洗濯物を洗う風景です。

昔、熊が出没していた時代に、しゃがんで手を使って洗濯をしていると、

後ろから熊が近づいて来ているのが分からず、

逃げるのが遅れる事があったそうです。

それで熊が襲ってきてもすぐに逃げられるよう、

周りを注意して見るために足を使って洗濯をする風習が出来たそうです。

熊を人間に置き換えると、昔戦国時代の頃は、

野武士が急に現れて女性をさらっていく事は日常茶飯事なので、

怖いのは熊より人間の方で、弱い立場の女性は、

すぐに状況を判断して逃げるように注意をしていたせいかもしれません。

奥津荘の部屋はいくつもあり、インターネットで調べると、

部屋の場所によって値段が違います。

一番高いのは、奥の離れのコテージのような部屋です。

部屋からすぐ真下に流れる、

吉井川の川の流れが近くに見えるほど、値段は高いようです。

奥津日本名湯百選に選ばれた 奥津温泉 奥津荘の夕食

夕食の予約は、6時半からです。 部屋に運んでもらえば、部屋で食事が出来ます。

この場合は、別途料金サービス料として10%加算されます。

どちらにするか奧さんと相談して、

皆さんと一緒に個室のようになった食堂に行く事にしました。

吉井川の上流に位置する奥津は、その先は上斎原で、

上斎原は片方の水は日本海に流れ、

片方の流れは瀬戸内海に流れるという、分水嶺に位置しています。

そんな分水嶺に近い吉井川の源流の側なので、

期待したのは鮎とかアマゴなどの川魚です。

もっと贅沢を言えば天然鰻です。

結果としては、現代は輸送も発達しているので、

日本海から運ばれてくる魚が中心でした。

サザエとガラ海老の旨煮です。

作州牛(さくしゅううし)の炙りはポン酢が添えてありました。

こちらは名物の薯用蒸しです。

奥津日本名湯百選に選ばれた 奥津温泉名物 そずり鍋

 続いて名物のそずり鍋。

そずりとは、そずり肉と呼ばれる牛の骨から

そずり(削り)おとした事から由来しているとのこと。

地産の「作州牛」というブランド牛を使ったそずり鍋は、

醤油ベースの甘辛な割り下に新鮮なそずり肉をいれ、

ごぼうなどの野菜や豆腐と煮込むお鍋です。

サービス係の女性に、奥津ではそずり鍋をするお家は沢山あっても、

こんなに上等な部位のそずりは、なかなか手に入りません。といわれました。

それがつまり、鮪(マグロ)で言えば、

トロの中落ちみたいなもんですねというと、

その通りと、にっこりと理解の良さに頷いてくれました。

サービス係の女性は、津山市から通っているそうです。

そずり鍋の自慢は、その出汁だそうです。

すすってみると、昆布、鰹、いりこ、醤油、塩で味付けされているようです。

出汁はとても塩分が強くて、これを頂くと、きっと血圧が上がりそうなので、

お汁はほとんど頂きませんでした。

岡山鴨方産のお蕎麦です。

鴨方産といえば、社員の皆さんに鴨方産の冷やし中華麺を配った、あの鴨方です。

デザートは白桃のワイン煮にピオーネが添えてありました。

奥津日本名湯百選に選ばれた 奥津温泉 奥津荘 川の湯

夕食の後、サービス係の女性が勧めてくれた、

鍵の湯の源泉から分岐して作った川の湯に入ってみました。

川の湯は、源泉が42度に対して、分岐する途中ですこし冷めることから、

温度は42度以下になっています。

これなら、3分とはいわず10分でも入れました。

なかなかいい湯です。

すぐ側の吉井川の川の流れが、窓から聞こえてきます。

蛙の鳴き声も聞こえてきます。

川の湯のすぐ側に、樹齢850年と500年の2本の銀杏の木があります。

夜になるとライトアップしているので是非見て下さいと言われていたので、

お風呂の後、離れの近くに立っている850年の大銀杏の木を見て、

その幹の大きさに驚きました。

幹に手を当て、ついお願い事をしました。

願いごとは大銀杏に聞き届けて欲しいと思います。

2015年8月5日(水)

奥津日本名湯百選に選ばれた 奥津温泉奥津荘の鍵湯、立湯、川の湯の3つの源泉温泉に浸かりました。奥津温泉(4)

日本百選の湯 奥津温泉は静かな温泉郷です。

奥津温泉に来てみても、浴衣姿で温泉街を歩くような商店街はありません。

昨夜はいつものようにビールを飲んで、

窓の外に流れる吉井川の川の流れを子守歌にして、

いつの間にか寝てしまいました。

奥津温泉は日本名湯百選に選ばれた 温泉

日本百選に選ばれたほどの名湯なので、

なんとか元を取ろうと思って、貧乏人根性でもう一度温泉に浸かることにしました。

食事の前の朝湯です。

これから入るお湯は、昨日の男女が入れ替わったお湯で、立湯です。

奥津日本名湯百選に選ばれた 奥津温泉は天然かけ流しの湯

誰もいない立湯に、風呂の底の方からぷくぷくと、自然温水が湧いて出ています。

増えたお湯の量だけ湯船のお湯は外に流れて、何だか勿体ないような光景です。

朝湯からあがって朝食までの間に、奥津荘の付近を散歩してみます。

この奥津温泉のメインストリートには、人影は見当たりません。

朝日があたる奥津荘は、なかなか風格のある温泉宿で、古い歴史を感じます。

奥津温泉街を散歩

外を歩くと、奥津温泉名物の足踏み洗濯の絵が掲げられていました。

これが、熊の襲撃からすぐに逃げられるように足で洗濯物を洗う、

昔からの風習の光景です。

吉井川をまたぐ橋があります。

その橋を渡って、若い男性達の一行が走りながらこちらにやってきました。

一番先頭の若者は、一旦立ち止まって松葉博雄に向かって

「おはようございます」と、あいさつをしてくれました。

なんという清々しい青年達でしょう。

どこかの学校の合宿訓練なのか、

あるいは地元の高校生達の朝練なのか、

上半身が裸なので、ユニフォームの文字が見えませんでした。

『衣洗う奥津の親子』の銅像

橋のたもとには、親子で足踏み洗濯をする像がありました。

『衣洗う奥津の親子』という名の銅像です。

子どもの頃から、お母さんに足で洗う選択方法を習っているようです。

吉井川は岡山の三大河川

奥津荘の部屋から見える吉井川は、

すぐ側に近づいてみると、意外に豊富な水量です。

大きな音を立てて、川の水は下流に向かって流れています。

この吉井川の側に、河川敷を利用して足湯の場所が設けられています。

冬ならこの足湯に浸かるだけで、

岡山県北の中国山脈から拭き注ぐ冷たい風を忘れるほどの温かさを感じる足湯です。

足湯の側から見ると、松葉博雄が泊まっている部屋が向こうに見えます。

奧さんが窓際にいたので、思いっきり大きな口笛を吹いてみると、

向こうの奧さんに届いたようで、こちらに向かって手を振ってくれています。

散歩から戻って奥津荘に入ると、

朝日が玄関からロビーに向かって注ぎ込んでいる光が何とも清々しく感じました。

2015年8月6日(木)

奥津日本名湯百選に選ばれた 奥津温泉奥津荘のチェックアウトの時、鍵の湯の源泉をポリタンクに詰めてもらいました(有料)。とても美味しい源泉です。 奥津温泉(5)

奥津温泉奥津荘の朝食の時間は近づいてきました。

予約は朝の8時半です。

川の流れを見続けていると、この吉井川は、津山市を通り、

その先に岡山市を経由して瀬戸内海に流れ込むそうです。

それでは、ガラス瓶に手紙を入れて

、奥津荘から手紙の入ったガラス瓶を吉井川に託すと、

いつの日か瀬戸内海に流れ着き、

船で釣りをしている人に拾われることがあるのでしょうか?

そんな質問をサービス係の女性に話してみると、

まだそんな事をした人がいないそうです。

朝食は、あさりのお味噌汁です。これは塩加減も薄く、全部飲みました。

湯豆腐が付いています。

最近の旅先では、湯豆腐を固形燃料で熱して頂くメニューは、かなり普及しています。

朝食を頂くと、部屋に戻って出発の準備です。

夕方5時にチェックインして、翌日朝の10時にチェックアウトですから、

滞在時間は17時間でした。

その内、睡眠時間も8時間ほどあるので、

奥津荘を利用して活動した時間は、約9時間くらいのものです。

奥津荘の玄関で、記念撮影をしました。

奥津荘は、最近世代交代をしたようで、これまでのご主人から、

若手の息子さんに経営を任せています。その息子さんが写真を撮ってくれました。

跡継ぎは大変ですねと声をかけると、頑張りますと、元気な返事です。

奥津荘を出て、吉井川を渡ると、すぐ近くに日帰り温泉の花美人の湯がありました。

神戸から近ければ、時々は訪ねてみたい花美人の湯です。

これから広島県の東広島市に向かって墓参りに行きます。

かなりの強行スケジュールです。

途中、休み休みに行かないと、運転が続いて身体が硬くなってしまいます。

時々車から降りて、柔軟体操が必要です。

まとめ:奥津温泉は日本百選の湯

奥津温泉奥津荘を、ネットで予約したときは、

客慣れしたマス、マーケットてきな宿と想像していました。

実際に泊まってむると、

まだ、昔の古き良き時代の面影が残っている、家庭的な温泉宿でした。

温泉は、源泉かけ流しの湯でした。岩風呂の底から、

42度の源泉が湧き出てくるのです。

温泉の質は、上等でした。奥津荘は昔の風情を伝える温泉宿です。

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2015年8月6日(木)