夕食の戦略はありますか?奥さんが夕食に、何を作ろうとしているのか、戦略を察知できますか?

戦略は、戦略家が頭の中で考えている過程では、周りの人には分かりません。戦略が見えてくれば、おのずと分かってきます。夕食の戦略を見て、このように理解出来ました。

戦略を考えるとき、戦略を考えている人の頭の中には、どんなことを考えているかは、周りの人には分かりません。その戦略が遂行されて、具体的に見えてくれば、なるほど、これが戦略だったのかと分かります。

今日の晩ご飯は、どんな料理になるのか、それは奥さんの頭にしかありません。

これは、奥さんの晩ご飯戦略です。

奥さんと一緒に、淡路島のあわじ市にある、フローラルアイランドに付いていき、松葉博雄は自分の戦略として、今日は漬け物を漬けようかなと思い、白菜を選んでいました。

このとき、今夜の晩ご飯を、奥さんはどんなものを作るのかという戦略は、分かりませんでした。

それが、家に戻って、買ってきた素材を並べて料理が始まると、奥さんの晩ご飯戦略が分かってきました。

どうやら、今晩は、寒い冬にあわせて、熱々のおでんを作ろうという戦略です。

別の所で松葉博雄は白菜の漬け物を作っていました。奥さんに呼ばれて、おでんの味付けを頼まれたとき、台所に並んでいる鍋を見て、なるほど、今夜は寒い今夜を克服するための、暖か鍋が戦略だったのかと分かりました。

戦略が分かると、松葉博雄もその戦略の一端を担って、味付け係の戦術を分担しました。

まず、昆布とかつおで、おだしのベースを作ります。昆布を漬けておく時間は出来るだけ長い方が良いのです。

一方、外では、松葉博雄は白菜、かぶらを、新しい方法で漬けようとしています。

これは、漬け物戦略と言えるほど、奥深いものではありません。もう少し、塩分を減らしながら、浅漬けの味を引き出そうとする、戦術レベルです。

おでん作りが家の中の作業なのに対して、漬け物作りは、野外で水をつかって白菜を洗ったり、かぶらを洗ったりしているので、水道水の冷たいことに、辟易しました。

今日の漬け物戦術は、やや水を足しながら、白菜と小カブが、塩水のなかで浅漬けになるように考えました。

また、奥さんに呼ばれて、おでんの味漬けの追加的措置です。

おでんも、塩分控えめの薄口味です。

スプーンでおでんの出汁をすくって、小皿に移して、小皿に移した出汁を飲みながら、おでんの味を少しずつ修正していきます。

おでんは、長く煮込まないと、味がしみてきません。目安は、白い大根が茶色くなるくらいです。

昼ご飯を終えて、2時すぎに始めた、おでんの戦略遂行と、白菜の戦術遂行は、いつの間にか太陽が西の山の端に沈む頃になってしまいました。

食に対して、これだけ戦略を一生懸命遂行すれば、悔いの無いような一日となりました。

2015年1月8日(木)