今夜は牡蠣鍋です。

かき鍋のカキは、赤穂市坂越の牡蠣です。鍋奉行は、二つの味噌を合わせて、甘みを追加して、苦心の、秘伝の、鍋味噌の味付けをしていると、高倉健さんの追悼番組に気が移ってしまいました。

仕事の上では、同じ事をしてはいけない、お客様へのサービスのために、何か新しいことを考えて、お客様に喜んでいただこうと、社長として、社内ではこのように言っています。

それでは、晩ご飯に当てはめてみると、いつも同じ、スキヤキばっかりしていては、マンネリです。

奥さんは、旦那さんの問題意識に刺激され、今夜はすき焼きを止めて、坂越の牡蠣を買ってきて、牡蠣鍋を考えました。

松葉博雄の役割は、味付け係です。すきやきの味付けから、今夜は、かき鍋の味付けを考えることになりました。

常に、問題意識をもって、新しいことにチャレンジするように心掛けているので、味噌の味付けも、一つだけではダメです。

カキは、坂越の上田水産の生ガキです。

ビニール袋に、詰め放題と言えるほど、ぎっしりと、カキが詰め込まれています。

味噌は、「カクキュー無添加赤出汁味噌」と、「無添加コクとかおりの山吹味噌」を使いました。

二つの味噌を鍋に溶かして、味を合わせていくと、味噌ばかりだととっても辛くなりました。

何を使って、味噌の辛さを和らげるか、ここは思考するときです。

考えて甘さを出すために、みりん、蜂蜜、砂糖、清酒を使ってみます。

坂越の牡蠣がメインですが、副材料として、豆腐、こんにゃく、白菜、大根、しいたけ、ひらたけなどを、一緒に入れます。

白菜は、時間の掛かる、茎の太い、白い部分を、先にカキナベに入れて、沸騰させます。

段々、かき鍋らしくなってきました。時々、スプーンで少量の出汁を取りだし、味を確かめて、調整します。

11月28日の夕刊は、「個人消費回復鈍く」と、とても消費税を8%から10%へ、増税できる経済環境ではないことを伝えています。

減塩をしながら漬けた、かぶらと白菜の仕上がり具合はどうでしょうか?昆布を沢山入れたので、千枚漬けのように、こんぶのどろっとした、ぬめりが、漬け物全体に漂っています。

奥さんのアイディアで、水菜を入れます。

牡蠣と言えば、広島を連想しますが、実際、水揚げの多いのは、赤穂の坂越のカキです。

これまで、赤穂の坂越には、何度もカキを求めて、ドライブに行っています。

漬け物は沢山食べても大丈夫です。かなりの減塩なので、沢山食べても、塩分の摂取量は、控えたことになります。

奥さんは、すぐに食卓につくことは出来ません。あれやこれや、調理があり、具材の用意があり、それが済むと、食卓に着席します。

奥さんの着席を待って、いよいよ、カキを入れる時が来ました。

あらまあ、高倉健さんの追悼番組が、放映されていました。これは大変、こちらも見なければならず、カキ鍋のお世話もしなければならず、松葉博雄は大変です。

高倉健さんの追悼番組は、「あ、うん」でした。少し前の映画のようで、その分、高倉健さんが、若く見えます。

共演は、富司純子さんと、板東英二さんです。かきなべを続けながら、ビールを飲みながら、高倉健さんの追悼番組を見つつ、今夜の牡蠣鍋は、急いで終えて、テレビの前に席移動です。

映画の最後の頃、出征するお見合い相手の男性に、飛び込んでいく、娘の後ろ姿を見ながら、高倉健さんが、「今夜が、あの娘の一生だな」と、一言漏らした台詞が、感動的でした。

2014年11月28日(金)