査読付き投稿論文の書き方 採択には問題意識を明確に 仮説、論述、検証。

査読付き投稿論文の書き方 採択には何を明らかにしたいのか、問題意識を明確に 仮説を立てて、エビデンスを論述し、検証する。大阪市立大学大学院 明石芳彦ゼミ (2)

査読付き投稿論文の書き方

査読付き投稿論文の書き方を話すために、明石芳彦先生の主催する、

大阪市立大学大学院 創造都市研究科の博士ゼミが終わると、

家永秀則さん、菊池浩史さん、山崎真嗣さんと、松葉博雄の4名で、

居酒屋「福寿」で、反省会兼飲み会です。

福寿といえば、神戸の灘の酒造メーカーです。

2013年7月に、松葉博雄の奥さんと一緒に、清酒 福寿を造っている、「神戸酒心館」に行っています。

神戸の酒心館は、落ち着いた、大人向けの食事処ですが、

ここ、居酒屋ふくじゅは、大衆酒場です。

お店の前には、清酒を冷やしてグラスに注ぐ、サーバーがあります。

暖簾の向こうには、満席状態のお客様で溢れています。

席が空くまで、少し、外で待たされました。

すぐ近くには、以前に利用したことがある、居酒屋の百番がありました。

福寿は、お酒なら灘の福寿ですが、ビールなら、アサヒのスーパードライでした。

こうして、後輩の皆さんとゼミの後に、

反省会兼飲み会をするのは、このメンバーでは初めてです。

査読付き投稿論文を書くきっかけ

家永秀則さんは、社会人大学院に行くきっかけになったのは、

大阪府立大学大学院で、松葉博雄の同期生の皆さんと出版した、「社会人大学院へのススメ」

を、書店で見つけて読んだからだそうです。

山崎真嗣さんは、高校の教諭ですが、

今は期間を限定して、仕事をお休みして、

博士の学位を目指しています。3人とも、

どなたも向学心の強い方ばかりです。

査読付き投稿論文の書き方 採択には論文作成のルール

何かアドバイスをと促されて、3人に話したのは、

いかに早く査読論文を採択されるようになるか、ということです。

査読付き論文は、研究者が研究者の論文を、審査することなので、

そこには暗黙のルールがあります。

この論文作成のルールというか、

作法というか、決まりを理解しないで、

論文作成に取り組んでも、なかなか採択してもらえません。

査読付き投稿論文の書き方 1.問題意識 何を言いたいのかを明確に

1本の査読論文が採択されて、掲載されるまでには、

その途中に長いドラマがあります。

論文を書くには、何を言いたいのかが、はっきりしていることです。

たとえば、誤認逮捕事件の裁判に置き換えて考えてみます。

仮に、誤認逮捕された人の無実を、裁判で立証しようとすると、

弁護士は、この人は無実である、という主張をすることになります。

研究目的は、この無実であるという主張です。

仮説は、犯人はこの人ではない、ということです。

査読付き投稿論文の書き方 2.仮説 先行研究 仮説の証明 

先行研究となるのは、これまでの、よく似た事件内容の裁判の判例です。

そして、データとして、無実であるという証拠や、

証人などを示して論述します。

仮説の、「この人は犯人ではない」を資料で証明して検証すれば、

この人は犯人ではない、という結果に導くことになります。

このように、主張したいこと、言いたいこと、

明らかにしたいことを、はっきりとさせることです。

これが決まらないと、ゼミで発表して、講評をいただいた後、

コメントに対して主張がずれたり、言いたいことがぶれて、

発表ごとに内容が変わって、時間がどんどん過ぎてしまいます。

裁判の例に例えて、相手側の検察官から、犯人だと追究されても、

犯人ではないと、言いたいことを主張しなければ、

期待する判決は得られません。

査読付き投稿論文の書き方 4.仮設の検証 意見,指摘に振り回されれ、問題意識が変わってはいけません

ゼミや、発表報告では、色々な立場から、色々な意見をいただいて、

いただいた意見を取り入れようと、サービス精神に振り回され、

結局何が言いたいのか、くるくる変わることがあります。

これが、研究テーマです。研究テーマの基軸を、ころころ変えると、

聞く度に違った論文構想発表になってしまいます。

査読付き投稿論文の書き方 論文作成の進め方も注意すべきこと 家を建てる例であれば

博士論文作成の進め方も注意すべきです。

家を建てる例に例えていえば順序があります。

まずは、土地を整地して、基礎工事をして、設計図面に基づいた墨出しをして、

設計図にもとづいた建物を建てていきます。

ゼミの報告では、今回の報告の範囲は、建築工事でいえば、

この部分だと範囲を明確に絞って進めていかなければ、

いきなり完成した建物を示せば、

広い分野から足りていないところを指摘されます。

ついつい、お節介な論文の書き方を話しているうちに、

時間が遅くなってしまいました。

大阪市の地下街を通れば、孫のU君の好きな、

ライオンキングのポスターがありました。

阪急百貨店のショウウィンドウは、すっかりクリスマスバージョンに変わっていました。

かなりビールを飲んで、家に着いたときは、もう夜の11時半です。

奥さんにお願いして、お茶漬けをいただいて、すぐに寝てしまいました。

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2014年11月17日(月)