コンタクトレンズ業界に起きた、イノベーションのジレンマ

イノベーションのジレンマ コンタクトレンズ業界の場合

イノベーションのジレンマ コンタクトレンズ業界

 

コンタクトレンズ業界に起きたイノベーションのジレンマは、

ハードレンズの時代、ソフトレンズの時代、使い捨てレンズの時代に起きています。

製品のイノベーションから販売のイノベーションで、挽回しようとしています。

メニコンの自社製品1dayタイプの使い捨てレンズ「Magic」は、

販売店を絞り込んで、2012年8月から市場に上梓されています。

あれから4ヶ月経って、Magicの販売方法がこれで良いのか、

メニコンとさんプラザコンタクトレンズで、

マーケティングの合同ミーティングを行いました。

メニコン側の出席者は、関西エリア エリアマネージャーの山上勝さんと、

メニコン心斎橋店長の山田祐未さんです。

ジョンソン・エンド・ジョンソン、ボシュロム、アルコンは販売のイノベーションのジレンマに陥っています

もう一つのテーマは、メルスプランの顧客維持に関する共同研究です。

従来からの販売は、価格を提示して、買い切り、売りきりの販売方法です。

ジョンソン・エンド・ジョンソン、ボシュロム、アルコンなどの使い捨てレンズ大手の先発企業は、

販売のイノベーションを起こせていません。

これに対して、メルスプランは、販売のイノベーションを起こしています。

合同ミーティングでは、どんな話しが討議されたのか、ここで詳しくは書けませんが、

企業間競争では、常に学習をして、

市場の事や顧客の事に注意を払っておかなければ、

顧客に離反される事になります。

メニコンは、コンタクトレンズの市場リーダーとして、

ハードレンズを開発してきました。

このハードレンズに拘り続けたことが、

次のソフトレンズの開発に遅れをとった原因になりました。

それでも、必死になってソフトレンズの開発に取り組みました。

そこそこ優れたソフトレンズは開発出来たのですが、

また次の使い捨てレンズの開発に遅れをとってしまいました。

 

メニコンのイノベーションのジレンマ

メニコンは、どうして、

ソフトレンズと使い捨てレンズの製品開発に遅れをとったのでしょうか? 

それは、クリステンセンのいう「イノベーションのジレンマ」です。

ちょっと難しい話しになりますが、成功した企業は、

成功を支えてくれた顧客をさらに満足させようと、

得意の技術に一層の磨きをかけようとします。

これが自社の持つ技術へのこだわりです。

しかし、後から先発企業を追いかける後発企業は、

先発企業を越えた新しい製品開発を思い切って目指す事ができます。

シンプルで、スモールで、チープな製品です。

携帯電話でも、テレビでも、テープレコーダーでも、カメラでも、

後発企業が先発企業を新しい技術革新(イノベーション)で追い抜いています。

イノベーションのジレンマは、先発企業が今の顧客と技術に拘って、

新しい技術の前に、競争力を失う事例を多く生じています。

そこで、メニコンは、使い捨てレンズに対しても、新しい技術革新を加え、

更に販売のイノベーションを加え、先発企業に追いつこうとしています。

その為の合同ミーティングを仕事が終わった後、こつこつとしています。

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2012年11月28日(水)