海の見える景色は、島が見える景色は、船が見える景色は、何となく心が癒されます。

広島ツアー(4)

夜中というか、未明というか、午前4時に、突然非常灯が点きました。非常灯は点いたまま消えません。昔、フランク永井の歌に、「東京午前3時」という曲がありました。午前3時は、夜の名残が残っているそうです。そうすると、午前4時は夜の名残を超えて、由紀さおりの「夜明けのスキャット」になる頃です。

こんな眠りを、浅い眠りというのでしょうか。深い睡眠が取れないまま、午前7時にはすっかり周りが明るくなり、もう眠ることも出来ず、夜明けの温泉に入ることにしました。

温泉の後は朝食です。朝食は1階のオーシャンビューのバイキングです。今まで、比較的遅く行っていたので、あんまり大したバイキングではなかったのですが、今朝は早めに食堂に行った所為か、バイキング料理のお皿には沢山の料理がありました。やはり、「先んずれば人を制す」というか、「早起きは三文の得」というか、十分な朝ご飯が食べられました。

国道185号線には、今朝も同じ積み荷を積んだ3台のトラックが、編隊を組んで走っているのか、休憩も並んで海辺の景色を見ながら、駐車していました。

今朝のバイキングの中で選んだ食材は、絶対に無くてはならない味噌汁と、混ぜご飯、目玉焼き、ウィンナーソーセージ、ポテトサラダ、ゴボウサラダなどを頂きました。

日はまた昇ると言いますが、瀬戸内海の三原の海を照らして、東の方から大きな太陽が昇ってきています。

バイキングにはお粥もあったので、胃の負担に軽いお粥を少し頂きます。調味料に、細切り昆布とゆかりを選んで、更につぼ漬けをトッピングにしました。

みはらし温泉では、団体客の受け入れもしているようで、今夜の宴会なのか、和式の宴会のような席の準備が朝から始まっていました。

朝ご飯を食べると、これから前方後円墳のメンテナンスに向かって、三原から竹原の方向に、国道185号線を走ります。国道185号線は、JR呉線と併行しています。

駐車場に行く道に露店があり、今の時期はみかんと柿を売っていました。

瀬戸内産や佐木島産の極早生みかん、レモンがネットに入って売られています。

旬の物なので、買おうかなと思ってみても、以前に買ったとき、味が極めて悪かったことを思い出して、思い止まりました。

駐車場で車に乗り、国道185号線の駐車スペースのある場所で車を停めて、みはらし温泉を下から見てみると、随分立派な建物だなぁと思いました。

この駐車スペースに、いつもトラックや乗用車が停まる理由が分かります。国道185号線はとっても景観の良いルートですが、道幅は狭く、対向車はいつもギリギリに走って来て、景色を見ていると脇見運転で、交通事故を起こしそうな道路です。

しかし、どこかで、ゆっくりと瀬戸内海の島々を見たくなるものです。そんな思いを叶えてくれるのが、この比較的広い駐車スペースです。

海上には、海上タクシーが走っています。島から島へと、定期航路とは違って、定刻時間に関係なく走ってくれます。

10月の波の穏やかな、落ち着いたお天気の日です。こんな時には185号線に釣り人が並んでいます。

しまなみ海道の島と島を繋ぐ橋脚が、遙か向こうに霞んで見えました。

三原から呉までJR呉線に乗ると、車窓からずっと瀬戸内海の景色が続きます。車の運転をしていると出来ない事は、ビールを飲みながら走ること、景色を見ながら走ることです。

出来ない事を叶えてくれるのがJR呉線で、電車に乗って海を見ながら、お弁当を食べながらビールを飲むことです。乗りたい乗りたいと思っていても、最近は全然乗れていません。

2012年10月11日(木)