真似のできない経営戦略を和田金の三重ブランド・松阪牛で学びました。

真似のできない、これが競争優位です。競争優位を得るには、真似のできない仕組みを作ることです。

真似のできない、自前の牧場で、よそと違った牛を育てて、三重ブランド・松阪牛を作れば、競争優位が確立されています。

お歳暮を友人からいただいていたのですが、年末年始は不在が長くあり、受取ができませんでした。どんなものなのか、それは、賞味期限の短い、留守だと困る、すぐに食べて欲しい松阪肉でした。

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和田金さんと相談し、年末を過ごして、年が明けて、おせち料理に食べ飽きた頃に届けてもらうことに、日時の指定をしました。

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希望の指定日時に、クール宅急便で松阪牛が届きました。実に便利な時代です。

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とても丁寧な梱包です。生肉なので、傷まないように、保冷剤も十分に入っています。発泡スチロールの箱の中から出て来た、松阪牛は、とても鮮やかな色をしたお肉です。

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中に入っていた説明書を読むと、松阪牛のはじまりは、元々は兵庫県産黒毛和種の雌牛です。

他の競争企業が真似ができないことが添付紙に書いてありました。真似ができないこととは、機械化が進み、農家に牛が少しずつ消えていく時代に、これでは危ないと思い、松坂に自営の牧場を開設して、兵庫県産黒毛和種を2~3年丹念に飼育したのが始まりでした。

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経営学の研究をしていると、単に商品を売るだけではなく、売れる仕組みを作る様々な経営者の知恵が織り込まれています。

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そのような売れる仕組み作りのことを、事業システムとし、加護野忠男先生が「事業システム戦略」で著しています。

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和田金さんのお肉の売り方は、背後には真似のできない売れる仕組み作りをしていることが分かりました。何しろ、自前の牧場を開設し、「三重ブランド・松阪牛」として三重県から認定を受けているのですから、容易に真似ができません。

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この、真似ができないことが、競争優位になります。 つまるところ、強い経営は、競争優位を確立することです。お肉をいただいて、フタを開けてみて、食べる前にお勉強が出来ました。

2012年1月9日(月)