減らすから、増やす方向へ、パンダさんやゴリラさんを増やして下さい

減らすから、増やす方向へ、希少動物を捕まえて、減らす結果にならないよう・・・ U君と一緒に王子動物園(6)

減らすから、増やす方向へ、希少動物を捕まえて、減らす結果にならないよう、希少動物を保護して、増やす結果になるように、王子動物園で感じました。

王子公園の遊歩道を歩いて、草食動物のコーナーへ向います。 U君もよく知っている、キリンやシマウマです。

東京ディズニーランドや、大阪USJは大人気なのに、各地の公立動物園はあまり流行っていません。 入場料は安いのですが、また行きたいという声が沸いてきません。 この違いはなんなのか、王子動物園の歩道を歩きながら考えます。 テーマパークは、すべて上手くいってるわけではありません。 人気の分かれ目はなんでしょう?

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調べて見ると、2009年度の日本の動物園の入場者数ランキングは、

1位  恩賜上野動物園
2位  旭山動物園
3位  名古屋市東山動植物園
4位  神戸市立王子動物園
5位  よこはま動物園ズーラシア
6位  東武動物公園
7位  アドベンチャーワールド
8位  多摩動物公園
9位  札幌市円山動物園
10位 京都市動物園

でした。

神戸は、少ないようでも、全国で第4位です。 しかし年間のディズニーランドでは、2582万人、USJは800万人で、王子動物園は、140万人でした。(2009年)

圧倒的な違いが分かります。上位二つのテーマパークは、人間が主役です。 これに対して王子動物園は動物達が主役です。 しかし、動物達は見られる立場に置かれ、観客を喜ばせるような立場ではありません。

人気の分かれ目は、顧客満足を担う主役が、人が人にサービスするのと、動物が人にサービスをするとの違いです。 少しずつU君に引っ張られて進んで行きます。

キリンは大きく、下から見上げます。

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王子動物園のキリンは、マサイキリンというキリンで、国内に22頭しかいないキリンだそうです。

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22頭のうちの2頭がここで飼育されています。

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今年の6月に生まれたシマウマさんです。 王子動物園でのシマウマの繁殖は12年振りだそうです。

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類人猿コーナーでは、ゴリラ、チンパンジー、オランウータンなどの霊長類が見えます。

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大人のゴリラは、どっしりと構えて貫禄が十分過ぎるくらいです。身長約170cm、体重約155kgですから、もし興奮して暴れたりしたらとても適いそうにありません。

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王子動物園のゴリラは、ニシローランドゴリラというゴリラです。 動物園は、動物を並べてみせるだけでなく、動物達の保護者になり、特に稀少動物達を、増やす、繁殖させる役割を担っています。

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そのためには、各地の希少動物のデータべースを作り、お嫁さん・お婿さんの相手を見つけることから、お見合いをさせたり、新居を造ってあげたり、まだ十分に解明されていない、乳児や幼児の育て方を、人工増殖の道を模索しなければなりません。

パンダにしても、ニシローランドゴリラにしても、陳列だけにしておけば、やがて劣化し、年老いて、いなくなってしまいます。 いなくなったからと言って、また原産地に行って、再調達できるわけではありません。

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どこの原産地も、希少動物に対する保護は始まっています。 移動も禁じられています。

こうしてみると、動物達も、希少資源として、捕まえて減らす事から、保護して増やすように視点を変えなければ次の時代には、動物園から希少動物が消えてしまいます。

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隣の檻にいるのは、チンパンジーです。ゴリラを見た後のチンパンジーは、ややひ弱な印象です

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チンパンジーは頭がよいことが有名です。道具を使って蜂蜜を食べたり、言葉を理解したりするチンパンジーも居ます。

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床の上に手を枕にして眠る姿は、本当に人間のようでした。

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U君がお父さんになって、子どもを連れて動物園に来た時、次の世代の子ども達にも、希少動物を残し伝えてあげたいものです。 そのためにも、動物園の取り組みに期待します。

2011年11月24日(木)