近見視力:子どもの近見視力不良は、早期発見と適切な治療が必要です。

近見視力:遠くの黒板は見えても、近くの教科書が見えないため、成績にまで影響が及びます。

近見視力について、テレビ報道がありました。近見視力とは、30cm程度の距離を見る視力のことです。近見視力は、学校の健康診断では分かり難いのです。そのため、発見が遅れることがあります。

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毎日放送「VOICE」の特集で、高橋ひとみ教授(桃山大学 法学部)の提案です。子どもの近見視力不良により、遠くの黒板は見えても、近くの教科書が見えない子ども達のことを指摘しています。

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これまで、学校検診では、遠くが見えているのか、5メートルの距離でCの文字(ランドルト環)の、空いている方向が見えるかどうかで、視力検査をしていました。

この場合、見逃していたのが、30cmくらいの距離でちょうど文字を見る近点距離です。実は、検査の結果、遠くが見えていても、近くの文字がハッキリ見えない児童が見つかりました。

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これまでは、遠くが見えていれば近くも見えていると思い込んでいました。子どもの視力の発育は、近くから、遠くが見えるように発育するため、近見視力を測定しなければ、遠くは見えても、近くが見えないとは言わないようです。

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近くが見えないことは、教科書や参考書、プリントなどの近点での細かい文字が十分に読めなくて、それがテストの結果にまで及んでいたことが問題になりました。

高橋ひとみ教授は、低学年で早期に近点の視力についての問題が分かれば、眼科専門医の指導のもとで、早期発見・早期治療に繋がることを指摘しています。