大阪府立大学社会人大学院 競争戦略論 ゲーム理論(講師:小林創先生)

大阪府立大学社会人大学院社会人の大学院 競争戦略論 ゲーム理論の演習です。  ゲーム理論(講師:小林創先生)

ゲーム理論の演習

社会人の大学院 社会人が学ぶ大学院では、

実際にはどんな講義をうけているのでしょうか?

大阪府立大学大学院の経済学研究科に学ぶ社会人大学院生の講義の模様です。 

講義の担当は、小林創先生です。 ゲーム理論の演習が行われています。

前回のおさらいから始まりました。

今日の講義は、ミクロ経済って何だろ?と考えてみてください。

そこから説明が始まります。

1.学問としてのミクロ経済学の状況についてのお話です。

ミクロ経済学の状況は、

現在取り扱うテーマは「決定」についてを対象としているようです。

易かりやすく言えば、経済として考えるよりは、

何かを選ぶ、何かを決定することを科学的に説明することが中心になっています。

認識・心理を加味して経済を捉えてみようというアプローチになっています。

たとえば、ウォークマンのような携帯音楽プレーヤーが欲しいとします。

そこで、次の候補が上がりました。a)MDプレイヤー(\18000)、b)iPod

mini(\21800)、c)iPod suffle(\9800)の3機種です。

このとき、どれを選ぶか、購入する人の決定要因は何か。

価格でしょうか、機能でしょうか、それともデザインでしょうか。

これを科学的に証明することになります。

2、戦略分析の基礎というのもやります。競争の5要因

これはマイケル・ポーターの「競争の5要因」、決定の要因を対象とします。

これは企業が競争を勝ち抜くための要因を分析し、

そこに五つの要因があることを見つけました。

1)新規参入の脅威、

2)買い手の交渉力、

3)売り手の交渉力、

4)代替品、サービスの脅威、

5)内部の競争企業同士の争い、

これが競争を支配する要因ですけど、これを見ていこうというものです。

競争を支配する5要因

たとえば、自分の彼氏が就職するとき、

どんな会社に彼が入ってもらえば将来に対する競争に強いかを考えてみましょう。

1)まず新規参入が容易かどうか、つまり誰でも始められる商売です。

許可、認可、資金、技術、立地条件などが要らないビジネスです。

このように一つ一つを考える要素があと4つあります。

少し考えてみてください。どんな事例があるでしょうか。

そして、2)買うほうが強いのか、

3)売るほうが強いのか、

4)商売がうまくいっているうちにいつのまにか代替品が現れていつの間にか自分が消えて しまわないか、

5)そして同業者同士の競争の状態はどうなのか、

という分析をすれば、彼氏が入る会社はどんな会社を選べばいいか、

あなたもアドバイスでき ます。

きっと彼はびっくりするはずです。

「お前ってえらいなぁ、見直したわ」

今日の講義のテーマは、ゲーム理論

ゲームの理論を中心としてチームの生産性というものを

実際にみんなでゲームをしながらやっていこうということになりました。

ゲームの理論をする前に一応大体のお話をしますと、

1)プレイヤー(一般的には企業です)、

2)選択肢(企業がとる行動)、

3)得点・利得(会社の場合、利益)、

4)ゲームのルール

ゲームの得点ですが、

これは利益とか利得とか利潤とかこういうことに置き換えて考えます。

そしてルールが決められます。

今日はチーム生産ゲームの実践ゲームをやってみました。

先生の言われたとおりに斑に分かれてやっていきます。

大体のやり方は今日は4つのチームに分かれて1チーム4,5名でやるわけです。

ルールは一つの仮定としてみんなで靴を作る工場を経営している人、

あるいは働いている人として考えます。

その中で自分は何時間働くかを選択してもらいます。

好きな時間を出していって、

それがどのように変わっていくかを計算していきます。

ゲーム理論 1番目のルールは、

プレイヤーが想定する労働時間を自主的に判断し、

プレイヤーが示した労働時間の中で

一番短い時間を2倍した数値からその人の時間を差し引くことによって得点が決まってきます。

これを何回もやっていきます。

途中から今度はルールが変わっていきます。

ゲーム理論 2つ目のルールは、

それぞれの申請した時間の中から平均値を出して、

それを2倍した数値から自分の労働時間を引いたものが自己の得点となります。

これもまた繰り返していきます。

これを何度かやっていってどういう数値になっていくかを見ていきます。

結果的に低い数値になっていくということが一般的だそうです。

そしてそこには均衡値が出てくる、これが「ナッシュ均衡」と言われます。

このゲームを色んな場所で何十回、何百回とやっているうちに、

1つの均衡というものが出てきます。

「ナッシュ均衡」は両者のチームの足並みがそろった時に

一番持続するということが分かってきます。

しかし、現在の理論ではなぜそうなるかがまだ分かっていないそうです。