任 慧さん、いよいよ社長に就任

任慧さん。ニュージーランドから帰国した任さんからお電話があり、一緒に食事をすることになりました。任さんは、神戸商大の大学院の同期生です。

奥様も中国から商大への留学生でした。今日はニュージーランドから帰国したばかりでしたが、真っ先に松葉博雄に連絡をして頂き、嬉しく思いました。ニュージーランドでの色々な話とこれからの就職についてのお話しを聞かせて頂きました。
なんと任さんは、ヘッドハンディングを受けて、中国の上海にある、日本の現地法人の社長に請われて就任するそうです。相手の会社は任さんの社長就任を大変急いでいるので、もう来月の4月早々から就任しないといけないようです。そのためニュージーランドでの語学留学を少し予定より早く切り上げて帰国し、そして現地の上海に赴くことになりました。

今日は新しい会社に赴任することについて任さんからお話を色々お聞きしました。
会食の場所は、我が社のいるビルの最上階の東天紅です。任さん夫妻と私たち夫妻の4人で食事会をはじめました。

春になり、少しずつ日が伸びてきて、五時を過ぎても神戸の街が明るく見えます。窓辺からは六甲山の麓の市街地と、大阪湾を望む神戸港、三宮の中心街と高層ビルが夕日に輝いていました。

最初の話は、人生の岐路に迷った時に占いに頼るかどうかの話になりました。
誰もが人生に迷うことがあります。 右に行こうか、左に行こうかの岐路に佇んだ時、はたと足が止まり、長い迷いの道をさまよってしまうことがあります。

いくら答えが出たところで、その選択肢の結果を比べることはできません。右に行った時に、左を選んだ結果と比べることはできない相談です。

占いについて、一般的に中国では、その人の生まれた年、月、日、そして時間、この4つの項目の8文字によってその人の持って生まれた運命が占われるようです。
信じるか信じないかはその人次第です。あまり占いを信じすぎるとちょっとしたことや、些細なことまでが占いに頼ってしまい、自主性がなくなることもあります。

今日の食事に出てきた料理は「あなごと若鶏」「ぴり辛炒め」です。

任さんは、中国で育ち、日本で5年間に渡り留学し、そして卒業後、大阪の企業に就職し、シンガポールに1年弱、赴任していました。

その後、ニュージーランドの語学留学を経験しました。4ヶ国での生活を経験しています。 その留学の中で、東洋とヨーロッパの二つの大きな文化の違いについて色々学んだ話をお聞きしました。ニュージーランドで感じたことは、これまでの東洋とは少し変わった考え方を感じたようです。それはヨーロッパの文化の影響を受けているニュージーランド風の自分の幸せを考えるということです。

奥さんと二人で幸せになりたいという考え方ですが、ニュージーランドの国土は日本の約3/4ほどですが、そのわりに人口はおよそ400万人で日本の人口のわずか1/30となっています。非常にゆったりとした自然の中で生活を楽しんでいるのを見て、スローライフという考え方と実践に対して大きく感銘したようです。

自然の中で生活をのんびりと楽しむということで、今まで感じなかったことを感じたようです。特に、ニュージーランドでは、全く知らない人同士が隣り合わせになっても、自然に挨拶をするということに深く感銘したようです。

もし、中国や日本で全く知らない人に声をかけていると、「この人おかしいんじゃないの」という目で見られます。ところが、ニュージーランドではそれが当たり前という違いを感じたようです。

私から二人に1つの質問をしてみました。

お二人は子供が産まれることになった時に、「ご主人は奥さんの出産に立ち会いますかどうしますか」という質問です。

これに対してやや否定的な意見が出ました。奥様の方は立ち会って欲しいという話でした。それでは、「仕事の苦しい時に立ち会ってくれますか」というちょっと意地悪な逆質問も出ました。二人が休日をどのように過ごすかという話になりました。

中国では、お休みは人のいるところへ皆集まっていくようです。ところがニュージーランドでは、人のいないところで楽しむというやり方を学んだようです。

しかし実際に二人で働いていると、外で食べることが便利ですし、作らなくてもいいという楽もあります。そうなると、やはり人が集まるところにお店があるということになります。自然で楽しむ場合は、自分で弁当や、あるいは食べ物を持っていかなければいけません。さて、どちらがいいでしょう。仕事の話に戻りますが、任さんはいよいよ自分がこれから中国に帰って、ビジネスができることを大変喜んでいます。

日本と中国の合弁企業で自分が中国でお店を増やしていきたいという希望も持っています。彼ならきっとできると思います。上海のとても素晴らしいオフィス街の有名なビルの中に、本社があるということです。私たち二人も早く任さんの会社を訪れたいと思いました。大変楽しい時間を過ごしました。これからビジネスに取り組むということで、しっかり頑張っていただくよう激励して、今日の食事会は終わりました。

任さん、これからもしっかり頑張ってください。私たち夫婦も応援しています。

2005年3月5日(日)