大阪府立大学大学院社会人大学院:経営学(労務管理):産業組織心理学について(講師:北居明先生)

松葉博雄は、北居先生にコンタクトレンズ業界を対象にした、従業員の意識調査を指導していただき、目下、各社の調査に取り掛かっています。

このきっかけは、さかのぼってみれば、今年4月の産業組織論を受講したことから始まります。過去の日付の記事ですが、北居明先生の了解をいただきまして掲載をいたします。

2005年4月26日の産業組織心理学の問題です。この講義は、北居先生が出すアンケートや質問に答える形で進みます。同じような考えや、行動をとる人で臨時のチームを作っていきます。結果的には、なるほどと思うような似ているチームができてきます。

今日のテーマは、モチベーションについての問題でした。今日はどんな質問や調査の問題が用意されているのかは、知る由もありません。突然出された問題に、その場で、与えられた時間内で答えていきます。これが、点数で表示されたり、累計で区分され、似たもの同士がチームを作っていきます。

チームが作られると、そこでは類似項を探し、どのような行動や考えが似ているのかを、チームごとに発表し合います。

さらに、対極的な性格のチームが相手のチームを評価したり、改善のための提言をすることを求められます。咄嗟のことなので、どんな言葉を使って相手チームを評価し、提言してよいのか迷うこともあります。

一つのテストがありました。それは、一枚の絵を見て、それを5分間考えて自分で何かストーリーを考えるのです。それによってどういうモチベーションを持っているか、ということがわかるという実際の演習です。この絵を見て、皆さんだったらどんなお話しを考えますか?

現された内容から、モチベーションを推測していきます。
大きく分けると、3つのタイプに分かれます。

・達成動機

・親和動機

・支配動機

ということになります。このような方法で、経営に向く人はどういう事であるかとか、あるいは、どのようにモチベーションを伸ばしていくかという議論を進めていきます。

大学院生の中にも、3つの立場があります。1)経営者、管理者的立場、2)従業員的立場、3)学者、研究者、教員、指導的立場、この3つの立場によって、議論はいろいろと変わり、講義なので利害関係を超えた遠慮の無い意見が活発に出ました。それを北居先生が上手にリードしていき、最後に一応の傾向と対策の素案が導き出されました。

私自身も色々今日もいつくつかのテストを受けましたが、まだまだやらないといけない、足りない面があると思いました。途中、小休止をはさんで3時間の講義が終わると、すでに時計は9時半で、議論をしっかりやったあとは、これまで面識の薄かった級友も、少しずつ理解が進み、だんだんと相手のことがよくわかってくるようになります。

なかなかよい講義の進め方であると感心しています。経営者的立場から考えると、この講義の進む先に何か実践に取り入れる手法がありそうな期待感が湧いてきました。

2005年10月