神戸商科大学から、兵庫県立大学に名称が変わり、大学院修了しても松葉博雄は水泳部のシーズンオフの練習に参加しています。

神戸商科大学から、兵庫県立大学に名称が変わり、大学院経営学研究科を修了しても松葉博雄は水泳部のシーズンオフの練習に参加しています。

神戸商科大学から、兵庫県立大学に名称が変わり、大学院修了しても松葉博雄は兵庫県立大学経営学部の非常勤講師をしながら、水泳部のシーズンオフの練習に参加しています。

主要な競技会が8月初旬に終わると、もうこの後はシーズンオフに入ります。遊園地のプールが大賑わいとなる頃、競泳用のプールは練習生も少なくなり、プールは閉店状態となるのが普通でした。

ところが、2004年の8月はお盆を過ぎても自主練習といいながらも、一部の意欲の高いスイマーが集まり、かなりハードな練習を行なっています。

8月25日の練習はトータル4300mで、練習メニューも割りにハード目でした。

若いものになんとかついて行こうと、頑張って泳いでいます。

練習が終わって帰り道、キャンパスを歩いていても、あまり人影は見られません。大学は8月9月は夏休みで学生の姿は極端に少なくなっています。

今日のキャンパスで変わったことは、見慣れない人がたくさん居たことです。何人かのリクルートスタイルをした方に、「何があったのですか?」と尋ねてみました。

なんと今日は「公立学校教員採用候補者選考試験日」なのです。

試験を終えた受験生の後から、回答用紙らしき箱を担いで帰っていく関係者の姿を見送りました。

日付は変わって、8月27日の練習は、変な人が来た事から始まりました。

変な人といったら失礼なのですが、元商大のOBの方ですが、カイロプラクティック師の方で健康食品やサプリメントも扱っているそうです。

各運動部を訪問し、姿勢からみて記録向上に妨げとなる障害を指摘して、どこを注意すれば早く泳げるようになるか、ということを話していました。

できたら整体に来るようにと勧めていました。

今日の練習のトータルは2000mで、量的には多くありませんでしたが、メニューを考える人は今日は少し変わった練習方法を提案しました。

それは、ポイント方式と言われる方法です。一人一人のベストタイムを考え、50mで自己ベストが出たら10ポイントで、その時点でその人の練習は終了します。

次に各個人の過去の記録から、このぐらいなら今日はベストと思われるタイムを目標タイムとします。目標タイムが出ると5ポイント出ます。したがって、2回目標タイムが続くと10ポイントとなり目標達成で練習は終了してもよいことになります。

獲得ポイントは2.5から平凡な記録の1ポイントまであり、10ポイント獲得でその人の今日の練習は終了することになります。

成るほど!、と 思ったのは、これは経営上の成果主義の考えに似ていると思ったからです。成果主義の実践は、ある大手企業では行き詰まり、人事制度の弊害となっている事が報告されています。

しかし、我が水泳部ではそれほど深く考えているわけではありません。要するに、早くタイムをあげれば良いのです。
実際にやってみると、すでに2000mのハードな練習をした後の最後のメニューで目標タイムに挑戦するのですから、かなり肉体的にしんどく、精神的に重圧になります。

男女二人のスイマーがこんな時に自己ベストを出し、1回で目標ポイント達成となりました。

松葉博雄は、目標タイムを2回連続して10ポイントを達成できたので、まぁまぁの結果となりました。

苦しい練習の中にもこのようなストーリー性やドラマティックな要素が入ってくるのも非日常的で面白く感じました。

終了後のダウンでは、背泳ぎで空を見ながらゆっくりと泳いでいると、プールの周りには赤とんぼが飛び交い、日差しは弱く、日暮れが早くなったように、季節の変わり目を感じました。