梅の初咲き

旧暦では、今年は2月9日(水)がお正月です。新暦では1月のお正月は実際のところ、新春と言えるような気候ではありません。

旧暦のよいところは農業や漁業をおこなう場合、目安となる判断日は旧暦のほうが実情に合っていることです。今日2月15日は、旧暦では1月8日でお正月が終わり、本当に春らしくなる出始めのころです。これと合わせて、しばらくすると3月5日の啓蟄となります。

啓蟄というのは、冬の間冬眠のために昆虫や動物が地中にもぐっていましたが、春になってくるとそろそろ地上に出てきて活躍を始める時期のことです。この頃になると、本当の春らしい陽気が戻ってきます。

庭の梅は、そっと恥ずかしそうに一輪が咲いていました。つぼみが少しずつ膨らみ始め、その中の最初のつぼみが今日の2月15日に我が家で初めて花を咲かせました。

初めてということは、春に関してこのつぼみが一番敏感に反応したのでしょうか。これからしばらくは毎日のように花が咲き始め、気が付けば花盛りになると思います。

昨年の花が咲いた後、梅が散って実がなり、そのあとに枝が伸びてきた頃、枝を少し切り詰めました。昔から「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と梅の徒伸をいましめています。

昨年の剪定がうまくいっていたかどうか、今年に結果が出ます。この辺りは六甲山の麓で、梅が咲くとメジロや鶯が時折飛んできて思わぬ風情を見せてくれることがあります。

この一輪の梅は近づく春の音を告げる鈴の音のような音が聞こえます。